衆院会派「有志の会」の緒方林太郎衆院議員が2025年11月19日の内閣委員会で、「この委員会の所掌ではないことについて質問をされる方がいた」とし、立憲民主党を名指しで批判した。この苦言がSNS上で注目を集めている。
内閣委員会を「第二の予算委員会」と思う人がいると指摘
緒方氏は演台に立つと、「内閣官房・内閣府のスリム化」について質問する前に、内閣委員会の所管外の質問をする議員を批判。冒頭でつぎのように振り返った。
「過去にこの委員会の所掌ではないことについて質問する方がいた。そうすると、『副大臣対応になります』となり、結果として『官房長官呼んでください』ということで官房長官を呼び、この委員会の所掌ではないことをずっと聞き続けたケースがあった」
緒方氏は「特定の政党をあまり悪く言いたくない」としつつも、立憲民主党のスコアが悪いと批判。災害やエネルギー政策などのテーマについて、「官房長官を呼んでずっと聞き続けた」と指摘し、「皆さんやめましょう」と苦言。すると議場からは拍手が起きた。
続けて緒方氏は、内閣官房・内閣府の業務が膨大で、「何が内閣官房で、何が内閣府かが分からなくなっている」とし、その結果、内閣委員会を「第二の予算委員会」だと思っている人がいると指摘した。そこで、それぞれの人員数が論点になった。
内閣官房によれば、15年度末の定員は1077人で、25年度末は1547人を予定。次に内閣府によれば、15年度末は2345人で、25年度末は2711人を予定していると回答。
これを受け、緒方氏は「平成27年(15年)は、この委員会で内閣官房・内閣府スリム化を通した年だ。そこから10年たつ。官房長官に一般論として伺いたいのは、内閣官房・内閣府をそれぞれ見ていて『事務が多い』とか『事務の重複があるんじゃないか』など感じることはないか」と質問した。
木原稔官房長官は、こども家庭庁やデジタル庁の発足に加え、高市早苗内閣における「国家情報局」への格上げなどがある中で、「やはり効率化しなきゃいけないし、長官ヘッドのものもあれば副長官ヘッドのものもあるため、不断の見直しが必要だと感じている」と回答している。
こうした一連のやり取りの中でも、緒方氏が立憲を名指しで批判した箇所がSNS上で注目を集めている。「すばらしい!」「よく言った!」「余計な事ではなく、政策で議論して頂きたい」「時間は無限じゃないのでやめましょう」などの声が上がっている。