鳩山由紀夫元首相が2025年11月24日、Xで高市早苗首相の台湾有事をめぐる発言を批判した。「高市首相の間違いに対して、中国が批判するのは当然」7日の国会質問で立憲民主党の岡田克也衆院議員から、日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」について、過去の発言との整合性を問われた高市首相は、「やはり戦艦を使って、そして武力行使を伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースであると、私は考えます」と回答。歴代首相が明言しなかった内容に踏み込んだ見解に、波紋が広がった。中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事による過激なX投稿の影響もあり、日中間の緊張が高まっている。こうした中、鳩山氏はXを通じて「台湾という中国の内政に関わって日本の存立危機即ち集団的自衛権行使があり得るとする高市首相の間違いに対して、中国が批判するのは当然として、なぜ日本のメディアがもっと批判しないのか」と持論を展開した。「半藤一利先生は『メディアが日本を戦争に導いた』と述べられた。同じ間違いを二度と侵してはならない」とつづっている。「日本政府には噛みつくのに、中国の恫喝には黙りですか」鳩山氏による主張には、あきれる声が相次いでいる。「平和主義を掲げる気持ちは理解します。しかし『国民の命を守れない平和主義』は、結果として国民を地獄に落とすだけの悪魔と変わりません」「日本政府には噛みつくのに、中国の恫喝には黙りですか。これこそ典型的な『内弁慶の外地蔵』ですよ」「この人、事実関係を理解してない。内政と言っている時点で終わり。中国は一度も台湾(中華民国)を統治したことないんだよ。元首相だよ。一市民の私でも知ってることよ」なお、鳩山氏は20日にもXに「1人の指導者の『台湾問題は中国の内政問題』と言う道を踏み外した発言で日中関係は最悪に陥りかけ、あるホテルは千人のキャンセルが出たという。国益の損失は計り知れない」と投稿。過ちを犯したと気づいたら、自分の面目や他人の目など気にせずすぐに改めるべきだとする論語の一節、「過ちては改むるに憚ること勿れ」を引用した。その上で、「また孔子は『過ちて改めざる、是を過ちと謂う(※過失を犯して、そのままにしておくことこそが過失である)』とも述べている。急ぎ改めることだ」などと主張していた。
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