まだ見ぬ「理想の自分」に出会うために
私たちキャリアアドバイザーのもとには、このような「一般職から総合職や専門職へステップアップしたい」という相談も数多く寄せられます。
その際、多くの方が口にするのが「今の環境を手放すことへの恐怖」と「もっと成長したいという欲求」の板挟みです。「今の会社に不満がないのに転職を考えるなんて、贅沢な悩みでしょうか?」と聞かれることもありますが、私は決してそうは思いません。
環境が良いからこそ、そこに安住してしまうことへの「見えないリスク」を感じ取っている証拠だからです。Aさんの場合も、「このままでいいのか?」という心の声を無視せず、「まずは軽く相談してみよう」という気軽なステップで転職エージェントに登録したことが、大きな転機となりました。
転職活動は、必ずしも「今すぐ辞めるため」に行う必要はありません。まずは自分の市場価値を知り、選択肢を確認するために動く。その「初動」こそが、未来を変える第一歩なのです。
【プロフィール】
キャリアアドバイザー 松原大悟/地方公務員として児童福祉業務にて経験を積み、2023年にリクルートに入社。キャリアアドバイザーとして、さまざまな業界・職種の求職者の転職を支援。求職者の方にとって納得感のある転職活動ができるよう支援をすることにこだわりを持つ。