鳩山由紀夫元首相が2025年12月6日、パンダの来日をめぐる計画が頓挫したとXで発信し、波紋を広げている。2月には上野動物園のパンダ2頭の「返還」可能性もかつて日本では東京・上野の上野動物園と、和歌山県のアドベンチャーワールドの2か所でパンダを見ることができたが、25年6月をもってアドベンチャーワールドの「良浜(らうひん)」「結浜(ゆいひん)」「彩浜(さいひん)」「楓浜(ふうひん)」の4頭が中国・成都へ帰国。現在は上野動物園に「暁暁(シャオシャオ)」と「蕾蕾(レイレイ)」の双子パンダが2頭で暮らしているのみだ。 パンダは、「繁殖研究協定」に基づいて中国から貸与されているもの。日本を含め海外の動物園にいるパンダも全てが中国からのレンタルだ。日本で生まれたパンダも同様に、いずれは中国に返還する必要がある。東京都と中国野生動物保護協会との協定期限は26年2月20日までとされており、残り約2か月で日本からパンダがいなくなる可能性がある。「本来ならば日本が先だったのだが......」鳩山氏は6日夜、「西安の友人から、パンダ来日の件を進めていたが、昨今の諸般の事情で慎重にならざるを得なくなったとの連絡があった」と報告した。「そして、本来ならば日本が先だったのだが、フランスに2頭送ることになったとのこと」と説明し、「パンダファンの皆さんには残念だが、今の日本政府の対応では致し方ない」とつづった。投稿には、パンダの絵文字を添えている。鳩山氏の主張の真偽は不明ながら、パンダをめぐっては12月4日、中国野生動物保護協会がフランスの「ボーバル動物園」とジャイアントパンダ保護に関する国際協力を延長する意向書に調印したことを発表している。これにより、27年に新たなつがいを貸し出す予定だという。鳩山氏の報告に、SNSではさまざまな意見が出た。「ご友人のご尽力に感謝。またパンダが来日してくれる日を待っています」など、悲しむ声もある。一方で、冷ややかな視線を送るユーザーも少なくない。「パンダはもういいです。政治的利用で強制的に引っ越しさせられるパンダのストレスもありますし、産まれた国で過ごすのが一番良いと思いますよ」「『昨今の諸般の事情』とやらでパンダの行き先が変わるというのが事実であるならば、パンダは『友好の象徴』などではなく、中国側にとっては政治の道具に過ぎないと立証されたようなものだろう。パンダに罪はないが、何時までも有難がる理由もないだろう」
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