丸亀製麵は2025年12月3日、「この日ならではの温かい時間を従業員に過ごしてほしい」として、一部店舗を除き12月24日の15時30分から休業すると発表し、賞賛の声が寄せられている。
なぜ、12月24日なのか。丸亀製麵を運営するトリドールホールディングス(HD、東京都渋谷区)は「年に一度のクリスマスイブに幸せな時間を大切な人やご家族と一緒に過ごしてほしい」と説明した。
12月24日は「ご家族や大切な方との時間を楽しむ方が多い」
今回のディナー休業は、丸亀製麵の取り組みである「丸亀ファミリーナイト」によるものだ。公式サイトによると、トリドールHDは「心的資本経営」を推進しており、従来の店長制度を刷新した「ハピカンオフィサー制度」を実施。11月には「ハピカンキャプテン」の認定式を行い、全国874店舗の中から初代ハピカンキャプテンを選出・認定したという。
また、26年1月には「従業員本人だけでなくその家族にも温かな体験を届けることを目的」とした「家族食堂制度」を開始する予定だ。「丸亀ファミリーナイト」は、この取り組みの第3弾として実施する。
Xでは、「こんな企業が増えると本当いい世の中になるだろうね」「粋な計らい」「素晴らしい」と称賛する声が相次いだ。一方で、チキンやケーキを食べるイメージのあるクリスマスイブの夜にうどんを食べる人は少なく、集客や売り上げが見込めないためこの日を休業にしたのではないかといった憶測も散見された。
実際はどうなのだろうか。トリドールHDの担当者は12月5日、J-CASTニュースの取材に、12月24日に「丸亀ファミリーナイト」を実施する理由について「従業員に、年に一度のクリスマスイブに幸せな時間を大切な人やご家族と一緒に過ごしてほしいため」と説明した。
12月24日を設定した理由に、売り上げが多い・少ないといった傾向は「関連はありません」とした。
従業員からの反響については、「 喜ぶ声が多いです。ご家族や大切な方との時間を楽しむ方が多いようです」という。なお、「店舗の従業員向けの施策となるため、本部の従業員は通常通りとなります」とした。
7月には終日休業の「丸亀ファミリーホリデー」も実施
この担当者は、トリドールHDが推進する「心的資本経営」について、「人的資本経営をさらに深化させた独自の経営手法」であり、「『従業員の"心"の幸せ』と『お客さまの"心"の感動』を共に重要な資本ととらえ、どちらの"心"も満たし続けることで持続的な事業成長を実現する新たな経営思想」と説明。25年9月に始動することを発表した。
この「心的資本経営」の第3弾の取り組みとして、「1年に1度の大切な日に、この日ならではの温かい時間を従業員に過ごしてほしいという想いから、クリスマスイブの12月24日(水)に全国の丸亀製麺のディナー営業を休業とさせていただくことになりました」と改めて説明した。
「丸亀ファミリーナイト」のほか、25年7月24日には、「『丸亀ファミリーホリデー』と称して終日休業しました(1部店舗は通常営業)」という。「従業員の心身のリフレッシュはもちろんのこと、従業員を支えるご家族や大切な人との充実した時間を過ごしてもらいたいという想いから決定した施策」と、その趣旨を説明した。