杉村太蔵氏(元衆院議員)は出身地の北海道旭川市にちょっと後ろめたさがあるらしい。2025年12月10日放送の「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)は、政府・与党が東京と地方の税収格差を是正するため、都の税収の一部を地方に振り分けることを検討していることについて、自民党東京都連が党税制調査会の小野寺五典会長に、「断固反対」の申し入れをしたことを伝えた。水曜コメンテーターの杉村氏は「まあ、東京都連の主張もわかるんですけれども」としながらも、納得しなかった。「還元できるようになったら、東京に来ちゃってる」「私、旭川出身です。旭川市立の小学校、旭川市立の中学校を卒業して、いわば、この男っていうのは、旭川市民が手塩にかけて育てたといっても過言じゃないんです」と生い立ちを語る。そして、「旭川の人からするとですよ、おお太蔵、立派になったら、ちゃんと旭川に還元してくれよと。立派になったかはさておき、稼いではいる。じゃあ、いま私はどこに住んでいるかというと、東京都に住んでいるわけです。僕を作ってくれた、なんというか、製造コストって言ったら悪いですけど、そう、教育費。この部分は地方になっていて、完成されて、還元できるようになったら、東京に来ちゃってるわけですよ」と、旭川に恩返ししていない現状に忸怩たるものがあるようだ。「地方に分配することを考えてもいいんじゃないかな」たしかに、杉村氏の地方税は東京都に入り、旭川には還元されていない。こうした税収もあって、東京都の財政は豊かだ。杉村氏は「これでは、いつまでたっても東京と地方のね、構造的な格差は埋まらないんじゃないかと。だから、もう少し地方に分配することを考えてもいいんじゃないかなっていうのが、私の考えなんですよね」と語った。評価はさまざまだが、「ふるさと納税」もそうした趣旨で始まったはずだ。返礼品競争を止めることで、都市と地方の格差是正という本来の目的に近づけるのではないか。(シニアエディター 関口一喜)
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