隣人の「気になるなら切ったら?」にア然 放置された畑が自宅を侵食!雑草と虫に苦しむ家主の苦悩

相談しても改善されず「気になるなら切ったら?」と言われて困惑

   状況を改善したいと考え、河原さんは一度、隣人に相談した。しかし......。

「隣人から『気になるなら切ったら?』って言われて、その瞬間、言葉が出ませんでした」

   川原さんの家は梅農家でもなく、専門の道具をもっているわけではない。また、他人の土地の木を、自費と労力で手入れすることは現実的ではない。

「怒りというより、どう返せばいいのかわからなかったです。他人の土地に勝手に入るわけにもいきませんし......」

   とはいえ、自宅側に倒れそうな枝や雑草を放置することもできない。川原さんは最低限、自宅に影響する部分だけを手入れしている。

「本当はやりたくありません。でも、放置すれば困るのは私たちなので、複雑な気持ちですね」

   さらに悩ましいのは、地域の反応だった。

「周りの人に相談しても、『あの家は昔からああだから』って言われました。みなさんも同じ経験があるのかもしれません」

   強く言えば関係がこじれ、何も言わなければ生活環境は変わらない。その間で、川原さんは揺れ続けているのだ。

「どこまで踏み込んでいいのか、ずっと考えています。人間関係も大事にしたいし、でもこのままでは限界も近くて困っています」

   個人の所有物であるはずの畑が、隣家の生活に悪影響を及ぼす――。隣家との距離感を、川原さんは今も模索している。

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