漱石の『吾輩は猫である』に「忘年会」が登場
忘年会の起源は古く中世にさかのぼるといわれる。江戸時代には庶民が暮れの仕事納めのあとの納会で飲食する習わしがあった。明治になると官僚や学生の間に広まり、夏目漱石の『吾輩は猫である』に「忘年会」という言葉が登場する。登場人物のひとり寒月君が「向島の知人の家で忘年会兼合奏会がありまして...」と語る場面だ。さらに昭和に入って企業文化に深く組み込まれ、今のスタイルにつながったという。「1年の苦労を忘れる」という意味が強調され、日本独自の発展をしてきた忘年会だが、ぐるなびの調査によると、職場の忘年会に「参加する・開催されれば参加する」は54.9%と、全体の半分ほどにとどまっていた。残りは「参加しない。または開催されない」29.6%、「現時点では全く分からない」15.4%だった。