相席ブロックは大迷惑!――2025年12月16日放送の「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ・日本テレビ系)」は激怒した。相席ブロックとは、複数の座席を予約し、出発直前に自分が座る1席だけを残してすべてキャンセルして、周りに他の客が座らないようにする高速バスで横行している悪質行為だ。
周囲の座席をキャンセルして1階席を独占した客
JRバス関東では、2建てバスの1階部分の10席を予約して、直前に9席をキャンセルして一階を独占した乗客もいたという。利用客は予約が取りにくくなり、バス会社の損害も大きい。こうした迷惑行為が後を絶たないのは、キャンセル料の多くが110円とタダみたいに安いのが原因だ。
司会の宮根誠司さんも「出発時刻まで110円って、ちょっと安すぎますよね。バス会社の方からしたら、性善説に基づいていらっしゃる。やっぱりね、ただただゼロにするよりは、110円って、一応は取りますよってことなんですけど。こんなことが横行すると、路線がなくなりますよ」と顔をしかめた。
こういうことを繰り返せば犯罪となる可能性
「犯罪になりかねない」というのは、コメンテーターの野村修也氏(中央大法科大学院教授)だ。「わざと業務を妨害している可能性というのはあり得ますので、これがかなり深刻なダメージを与え、何回もこういうのを繰り返していたりすると、犯罪になる可能性っていうのもゼロではないと思います」と説明した。
「ミヤネ屋」が亀井正貴弁護士に取材したところ、詐欺罪なら10年以下の拘禁刑、偽計業務妨害罪なら3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処せられるという。
宮根さんは「キャンセル料を上げるしかない」と提案。実際、西日本鉄道は12日前までのキャンセルはこれまで通り110円だが、11~9日前は運賃の20%、8~2日前は30%、前日と当日は50%のキャンセル料を取ることに改めた。当然だろう。はたして、この年末年始の帰省ラッシュで、相席ブロックはなくなるか。
(シニアエディター 関口一喜)