「コメンテーターとして面白くなってきた」――元大阪府知事・橋下徹氏(弁護士)は悪戯っぽく笑った。何が面白くなるのか。連立政権の存続を巡って、自民党の高市早苗首相、日本維新の会の吉村洋文代表、国民民主党の玉木雄一郎代表の駆け引きが激しくなるというのだ。「自民党内に維新を嫌いな人がどんどん増えている」2025年12月19日放送の「情報ライブミヤネ屋」(読売テレビ・日本テレビ系)に出演した橋下氏は、高市首相と玉木代表が「年収の壁」を178万円まで引き上げることに同意したことで、自民党と維新の会の距離が微妙になったとみる。「高市さんと吉村さんは個人的な信頼関係、すごくあるんでしょうけども、自民党はとにかく今、維新のこと嫌いな人がどんどん増えてますから、もう、あんな面倒くさい維新とやるぐらいだったら、まずは国民民主とも握って、これで維新の力というものが、だいぶ、政党としての力は、自民党に対しては落ちてきますよね。高市さんと吉村さんの信頼関係はあるにしても、これから自民党と維新の関係が、まあコメンテーターとしては、面白くなってきますよね」というわけなのだ。「首相の人間性が悪ければ解散する」高市さんは?玉木代表も「この先は連携のあり方は新たな展開になっていく」と、高市政権との接近を臭わせている。司会の宮根誠司さんは「維新のね、センターピンの議員定数削減。これでいったん見送りになりました。で、そこに国民民主がググっと入ってきた。そうなってくると、高市さんの支持率も高い。いっそのこと、解散しちゃうかみたいな誘惑とかないんですかね」と橋下氏に聞く。橋下氏は「僕が政治家だった時に(わかったことで)、人間性が悪ければ解散するんですよ。高市さんはやらないと思いますよ」と読むが、年が明けて通常国会が始まると、高市首相が解散・総選挙にいつ踏み切るかが、政界の大きな関心事になるのは必至。ここでも、コメンテーターの出番は増えそうだ。(シニアエディター 関口一喜)
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