元大リーガーで野球解説者の五十嵐亮太氏(46)が、2025年12月22日にユーチューブを更新し、大リーグのシカゴ・ホワイトソックスに入団した村上宗隆外野手(25)の契約内容について「あえて2年契約にしたと思う」との見解を示した。「周りの予想を下回っている感じはするが、契約内容はいい」米メディアによると、村上は22日(日本時間)にホワイトソックスと2年総額3400万ドル(約53億7000万円)の契約を結んだ。当初、米メディアの予想では、村上獲得を巡り複数球団による争奪戦が展開され、契約期間は5年から6年の長期で、1億ドル以上(約157億円)の大型契約が見込まれていた。村上はヤクルト時代の22年に、史上最年少で3冠を達成。この実績により、大リーグ各球団の前評判は高かったが、実際のホワイトソックスとの契約は、契約期間、年俸ともに米メディアの予想を大きく下回った。現役時代、ヤクルトでプレーした経験を持ち、村上の先輩にあたる五十嵐氏。大リーグでは3球団でプレーした。自身の経験をもとに、今回の村上の契約内容について分析した。五十嵐氏は「周りの予想を下回っている感じはするが、契約内容はいいと思っている」とし、比較対象としてドジャースのマックス・マンシー内野手(35)の名を出した。マンシーはサードのレギュラーで、今シーズンは100試合に出場して打率.243、19本塁打、67打点を記録。出塁率と長打率を合わせたOPSは.846だった。今オフに球団がオプションを行使し、マンシーと年俸1000万ドル(約15億3000万円)で契約した。「村上はあえて2年契約にしたと思う」五十嵐氏は「サードの選手と比較するとき、よくマックス・マンシーを出している。マンシーが新たに1000万ドルで契約した。マンシーの今年の成績を振り返ったら、2割中盤で、OPSが.800を超えている。ホームランも19本なので、マンシーよりもはるかに上の契約。10億円くらい上回った契約を結んでいる」と言葉に力を込めた。さらに契約年数については、村上の心境を推測して、次のように持論を展開した。「複数年で2年は少ないと思うかもしれないが、これは村上がそうしたかったのだと思う。(米メディアの)ESPNによると、もっと長い契約があったが、その分、年俸が抑えられる。長い契約を求めるというよりは、単年でもいい契約内容にすることを望んだということは、2年が終わった先にFAが見える。そこを見据えて、あえて2年契約にしたと思う」今シーズンは上半身のコンディション不良で出遅れ、7月に本格復帰した。出場は56試合にとどまったが、打率.273、22本塁打、47打点、OPS1.043を記録した。五十嵐氏は、ワイトソックスでは長打を求められているとし、来シーズンの成績に言及した。「成績でいったらどれくらいかというと、打率は2割台中盤でもいいと思っている。OPSは.800は絶対に超えてもらいたい。ホームランは20本行けばOK。大谷(翔平)選手でも1年目は22本。同じような数を打ったら『村上すごいじゃん』となる。それぐらい難しい」村上は23日にホワイトソックスの本拠地レートフィールドで入団会見を行い、「このユニホームに袖を通して、ようやくスタートラインに立てた気持ちです。この球団に最大限貢献したいと思います」などと意気込みを語ったという。
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