大型旅客機のボーイング777型機が国内線の定期便に就航してちょうど35年になる2025年12月23日、全日空(ANA)が羽田空港で記念イベントを開いた。
ANAでは1995年12月23日、羽田発伊丹行きのNH15便として777-200型機が就航。ANA以外にも国内航空会社では日本航空(JAL)が96年、当時の日本エアシステム(JAS)が97年に導入し、国内線や国際線の長距離路線などで大型機の代表的な存在として活躍してきた。
747が主流の時代、欧米路線の双発機就航は「大変画期的なこと」
この日は、中型のボーイング767型機で運航されることが多い羽田発伊丹行きのNH23便を777で運航。搭乗ゲート前に就航時のポスターなどが並べられ、現役パイロットや整備士、客室乗務員(CA)によるトークイベントも行われた。
搭乗が始まる直前には、777に18年間乗務してきたという、フライトオペレーションセンターB777部・林一也部長(56)があいさつ。777がお目見えした95年当時、国際線の長距離路線を飛んでいたのは「ジャンボジェット」として知られたボーイング747型機のように、エンジンが4つある飛行機が主力だった。これに対して、777はエンジンが2つの「双発機」。林氏によると欧米路線に双発機で就航することは「大変画期的なこと」で、「この飛行機の安全性・信頼性が高い」ことを示すエピソードだと説明した。林氏は機長昇格の試験も777で行い、「大変思い入れがある機体」だと話した。