サッカーJリーグ・FC町田ゼルビアが2025年12月24日、前日に公表された黒田剛監督およびクラブへの懲罰決定について、Xで一部反論した。「大声で怒鳴る行為、暴言等の不適切な発言」23日の報告では、「黒田監督は、2023年頃からFC町田ゼルビアに所属する選手らの前で、自らの意向に沿わない選手がいれば、造反者といった表現を用いて排除する意図を持った発言や、練習中に選手およびチームスタッフの前で特定のコーチに対して大声で怒鳴る行為、懇親会の場でのスタッフに対する暴言等の不適切な発言があった」とし、黒田監督およびクラブに対し始末書をとり将来を戒める「けん責」処分が科されたことを報告していた。同クラブをめぐっては、SmartFLASHが4月6日、「町田ゼルビア・黒田剛監督選手&スタッフが告発する『激詰めパワハラ』疑惑をJリーグが調査中!」などとして、パワハラ疑惑を報道。クラブ社長の藤田晋氏は同日公開のnoteで、「出鱈目であると確信を持ちました」などと記し、報道内容を強く否定していた。Jリーグは懲罰の理由について、暴力等がなかったことから「悪質性の程度が極めて高いものとはいえない」としつつも、「黒田監督は、本件違反行為の存在を基本的に認めておらず、真摯に反省しているとは言い難い状況にあった」などと説明していた。「パワハラについては認定されておりません」クラブは24日夕、【懲罰の件について】としてXを更新。「2025年12月23日に公表されました黒田監督及び弊クラブへの懲罰につきまして、パワハラについては認定されておりません」と主張した。懲罰となった理由については「不適切な暴言」だったとして、「不適切な暴言についてのけん責につきましては、真摯に受け止め反省、改善してまいります」とした。その上で、「また、度を超えた誹謗中傷には、引き続き一切の証拠を保全すると同時に、随時開示請求を行っていき、然るべき法的措置を取って参りますので宜しくお願いします」と呼びかけた。投稿を見た人からは、「厚生労働省のガイドラインの示すところでは明らかにパワハラですよ」「不適切な暴言とパワハラの線引きが分からん」などとする声が上がった。厚生労働省が公開している「ハラスメントの定義」によると、パワハラとは「職場において行われる1:優越的な関係を背景とした言動であって、2:業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、3:労働者の就業環境が害されるものであり、1から3までの3つの要素を全て満たすもの」とされている。今回Jリーグが認定した「不適切な発言」については、対象が選手やコーチといった立場の弱い側であった点や、公の場で行われた点などから、同ガイドラインとの整合性を問う声も出ている。4月時点では反発「『パワハラ』という言葉には簡単に表舞台から葬り去るほどの力」また、クラブ社長の藤田氏は、4月公開のnoteでも再三に渡って「パワハラ」を否定している。疑惑を払拭するためFLASH編集部の取材に応じた上で、「特に昨今、『パワハラ』という言葉には簡単に表舞台から葬り去るほどの力があります」とし、調査委員会を立ち上げたと報告。FLASH編集部の質問状に対し、藤田氏自ら「匿名で、通報や告発というのは誰にでも出来ます。もし仮に、それが個人的な恨みや復讐心のためだったとしたら、影響力のあるメディアが加担して良いのでしょうか? 昨今、パワハラは大きな社会問題となっており、それに苦しむ人たちのためにも、メディアが悪用されないよう、慎重に真実を見極めていただきたいです」と返答したことを明かしていた。
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