サウナストーンに大量の塩を盛る行為はストーブを壊すので止めてほしいと、茨城県水戸市内の人気スパ「ゆるうむ」が、X上で写真を投稿して訴えている。
施設によると、オープン2年で10回ほどもこうした被害に遭ったという。ストーブを入れ替えたこともあったといい、施設の支配人は、「何の効果もないんですが......」と漏らし、困惑していることを取材に明かした。
ストーブ壊れれば「修理には数十万円」
ストーブの上に積み上げられた石には、雪が積もったかのように、白い粉が盛られている。
この写真は、ゆるうむの公式Xが、2025年12月22日に投稿した。
施設は、8段のタワーサウナなどを備え、23年11月にオープンした。
投稿では、女性用の塩サウナに大量の塩が置かれてしまったとして、こう呼びかけた。
「ストーブを壊す原因になります。壊れた場合修理には数十万円かかります。塩を置く現場を確認した場合は厳重な対応をさせて頂きます。絶対にやめてください!」
塩を撤去する作業をするため、女性用塩サウナは、この日は使用中止にしたという。施設は、翌23日に公式Xを更新し、塩の撤去や点検、清掃が終わったため、サウナの利用を再開するとお知らせを出した。
実は、施設では、11月3日にも、男性用の塩サウナで、同様な行為を確認したとして、「ストーブ故障の原因となるため、こちらの行為はご遠慮いただいております」などと注意喚起していた。
施設の公式サイトでは、塩サウナは、体の全身に塩を塗り、じっくり汗をかいてもらうことが目的だと明記している。
それにもかかわらずサウナストーンに塩を盛ることについて、投稿のリプライ上では、様々な推測が行われた。熱した石にアロマ水などをかけて蒸発させ発汗を促す「ロウリュ」をイメージしたのではないか、というのもその1つだ。
大量に塩を盛る行為について、施設では、どのように見ているのだろうか。
「こんなことをするロウリュは、聞いたことがない」
塩サウナを運営するゆるうむの支配人は12月26日、J-CASTニュースの取材に対し、こう答えた。
「サウナにあるテーブルに塩が盛ってあるのですが、それを手のひらいっぱいにすくって置いたのだと思います。なぜこのような行為をしたかは、よく分かりません。サウナストーンに塩を置いても、何の効果もないんですが......。こんなことをするロウリュというのも、聞いたことがありません」
今回の被害については、スタッフで清掃作業を行うなど、手間と時間がかかったとした。
施設がオープンしてから、塩サウナでは、10回ほどこうした被害に遭っており、施設では、サウナストーンに塩を置かないでほしいとする注意書きの掲示を館内の数か所で出しているという。
それでも被害が続き、8月には、女性用の塩サウナで同様な行為があり、石を載せたストーブに塩がこぼれ落ちて壊れてしまった。ストーブ内に塩が入り込むと、加熱部品のエレメントで電気の絶縁が起きてしまったりするという。ストーブの入れ替えには、50万円以上かかったと支配人は明らかにした。
「過去の被害は、いずれもどんな方がされたのか分かっていません。サウナ内に防犯カメラを置けませんので、特定することは難しいです。以前は、ストーブの周りにガードを設置していましたが、それでも塩を置かれました。その後にガードを外しましたが、今回のことがあって、またガードを設置しています。これ以上被害が出ますと、塩サウナを止めざるを得ないかもしれませんね」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)