ヒカル、進撃のノアと6か月スピード離婚 オープンマリッジ宣言で大炎上 どこで道を間違ったのか

YouTubeを最優先にしたい生き方

   ヒカルさんは動画の入りでよく、「はい、いま緊急で動画回してるんですけど――」という常套句を使う。極端なことをいえば、人生のあらゆる局面がYouTubeを通して存在することになる。離婚発表という人生の重大な決断さえコンテンツ化され「動画のネタ」として消費されてきた。最も衝撃的なのは「子どもも要らない」という発言だったかもしれない。

   11月5日配信の動画で、ヒカルさんは親友との対談の中で子どもについて「俺が万が一子供つくったら、俺の一挙手一投足ぜんぶに責任が乗っかってくる」「そんな責任抱えられたら、子供つくれへん。だからもう、子供欲しいとも思わへんもん」と話していた。

   ヒカルさんにとって「子ども」はYouTubeを最優先にしたい自分の生き方と矛盾するということだ。ただ、普通の夫婦であれば、結婚生活の問題は家庭内で議論される。だがヒカルさんの場合、それが「動画で親友と語る内容」になっていた。子どもの有無まで視聴者に報告していたわけだ。一方、進撃のノアは結婚直後、妊娠チェックをしていたというのも今となっては悲しい事実である。

   ヒカルにとってより深刻なのは、これが「終わりのないループ」になっていることだ。妻との結婚生活よりYouTubeの再生回数が常に人生判断の中心にある「全身YouTuber」ヒカルは離婚発表さえもコンテンツとして消費し、その評価がまた、次の人生の決断を「コンテンツ化」させるきっかけにもなる。

   それは彼の強みであり、同時に呪い、呪縛でもある。今回のスピード離婚の真因は人生のあらゆる局面を非公開にせず、動画化してきた彼の「YouTube至上主義」にあるといえるだろうか。

(川瀬孝雄)

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