これぞ人間国宝! 5代目玉三郎が語った現代社会の生き方、マツコデラックスはタジタジに

   2025年に映画「国宝」が興行収入記録を塗り替え話題になったが、正真正銘の人間国宝、歌舞伎俳優5代目坂東玉三郎さんが2026年1月3日放送のトーク番組「マツコの知らない世界」(TBS系)に出演した。MCのマツコデラックスさんは小さい頃から玉三郎さんの舞台を見ており、本人にとってはまさに神のような存在である。

  • 5代目坂東玉三郎さん(写真:アフロスポーツ)
    5代目坂東玉三郎さん(写真:アフロスポーツ)
  • マツコ・デラックスさん(2019年撮影)
    マツコ・デラックスさん(2019年撮影)
  • 5代目坂東玉三郎さん(写真:アフロスポーツ)
  • マツコ・デラックスさん(2019年撮影)

鷺娘を封印の理由は

   玉三郎さんがスタジオに入ってくると、マツコさんは観客席に向かって「多くの女方(おやま)がいますけど、圧倒的に違うんです。この方の先にも後にも、ないのです」と興奮気味。

   トークは玉三郎さんの今までの軌跡をVTRで紹介。それまで400回以上演じた「鷺(さぎ)娘」を09年1月の舞台以来封印しているが、その理由についても語った。玉三郎さんは「踊っていた時に『あ、これはお客様にちゃんとしたものを見せられないな』と。何かふっと思う」と話し出した。マツコさんは「それは、玉様のレベルが高いから」とつぶやく。

   豪華絢爛な舞台衣装や藤娘の所作などについて、マツコさんとトークが続いた。

「意地が張れない時代になった」「人がそこにいない」

   現代社会について玉三郎さんに話を聞く。

   「世界的に演劇がものすごく難しい時代になった」という。スマホの普及によって「現代は便利になりすぎて、『実で』会うことがなくなった」と話した。

   マツコさんが「もっとみんな意地を張ってもいいのになと」と話すと、玉三郎さんは「意地が張れない時代になったんだと思う。意地を張ろうと思っても(スマホをいじる仕草をしながら)こういうダイオードの中に入り流れちゃう時代だから。だって、道歩いていても電車に乗っても人に会ってもスマホ。ほとんど(人間が)そこにいない」と付け加えた。

   玉三郎さんが「マツコさんはどお?」と、話をマツコさんに向けた。マツコさんは「え?」とタジタジになりながら、

「テレビでやること自体の限界は感じますよ。50人くらいしかお客さん入らないところで、全部ぶちまける会を1年ぐらいやりたい」

と話した。玉三郎さんも「いいね」と同意。「本当は(メディアではなく)対面で会いたいと思っている人がいるんじゃないかと思うの。人間同士で会ってしゃべりたいと思う人たちが」と話し、リアルな世界でのふれあいの大切さを説いた。人間国宝ならではの鋭いコメントに思わず大向こうから、「大和屋!」と声を掛けたくなった。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

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