極寒の青森・アパホテルで「冷暖房使用不可」の客室を提供 「訳ありプラン」10年以上売り続けるワケ

   青森県庁(青森市)近くのアパホテルが、冷暖房使用不可の客室を「訳ありプラン」として提供しているとして、SNS上で大きな注目を集めている。館内設備工事の影響で冷暖房が使用できず、代わりにファンヒーターを貸し出すとしている。

   この「訳ありプラン」は、実は他のアパホテルにもある。アパグループ社長室の担当者は2026年1月16日、明確な開始時期は分からないとしつつも、少なくとも10年以上前から行っていると取材に明かした。同社が「訳あり」でも販売する理由を聞いた。

  • アパホテル。記事本文とは関係ありません(写真:長田洋平/アフロ)
    アパホテル。記事本文とは関係ありません(写真:長田洋平/アフロ)
  • アパホテル<青森駅県庁通>で販売する「訳ありプラン」(同社公式サイトより)
    アパホテル<青森駅県庁通>で販売する「訳ありプラン」(同社公式サイトより)
  • アパホテル。記事本文とは関係ありません(写真:長田洋平/アフロ)
  • アパホテル<青森駅県庁通>で販売する「訳ありプラン」(同社公式サイトより)

「お客様の機会を奪うことのないように心掛けております」

   冷暖房使用不可の客室を提供しているのは、「アパホテル<青森駅県庁通>」。全国でも有数の豪雪地帯である青森の地で、26年1月13日から31日まで「訳ありプラン」として予約を受け付けていると、SNS上で注目を集めた。

   公式サイトによると、13日~31日は素泊まりのみのプランになる。朝食をつけることができない。シングルは4600円(サービス料・消費税込み、以下同)、ダブルが6100円、エコノミーツインが6600円で提供されている。

   アパグループ社長室の担当者によると、冷温水発生器の交換工事を行っており、全客室の空調設備の使用を停止している。この館内設備工事も13日から31日までを予定しているという。

   今回の「訳ありプラン」は全室で販売している。だが、ファンヒーターも全室に設置。担当者は「室内で十分な暖をとれる状態にしております」と説明する。さらに、宿泊者が到着する前から事前に稼働させ、希望者には追加で毛布の貸し出しも行っている。

   こうしたプランは他のアパホテルでも実施している。「訳あり」の例は、リニューアル工事などによって日中の一部時間帯に工事音や振動が発生する場合や、客室のテレビが故障している場合などだという。

   「訳ありプラン」の割引価格は、理由によって変動する。<青森駅県庁通>の場合、上記のようにシングルは4600円。25年1月13日~1月31日の間では、シングル素泊まりを5100円~8000円で販売していたという。

テレビ見ない人にはテレビ故障も問題なし

   担当者は、「訳ありプラン」を販売する理由について、「客室は完全な状態で販売する」という一般的な考えがあるとしつつも、次のように説明する。

「数あるホテルの中からアパホテルを選んで頂き、わざわざお越し頂いたにも関わらず、満室とお断りするのは忍びないと、一部不備のある客室について説明販売をし、お客様に評価を頂けたことがその基本にあります」

   例えば、上記のテレビ故障は、テレビを見ない利用者には大きな問題にならない。

「設備不良がないように最善の注意を払うことは当然ではありますが、アパホテルへの宿泊を楽しみにされているお客様の機会を奪うことのないように心掛けております」
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