「メディアによる過剰なあおり」昭和では出産数が激減した丙午(ひのえうま) 迷信が心配な人は今どれほど

駆け込み出産が昨年は見られなかった

   その一方で「迷信が気になるので、避けたい(避けた)」という回答も6.5%あった。また、家族や周囲から「丙午の出産は避けた方がいい」などの言葉をかけられた経験について、12.4%にあたる116人が「ある」と答えたという。

   こうした状況をふまえて、人口問題にくわしいシンクタンク日本総合研究所調査部の藤波匠・主席研究員は「丙午ショックが再現される可能性は低い」と分析している。

   その理由はまず、親になる世代の年齢の違いだ。昭和には平均25~26歳と若く、出産を待つ余地があった。だが今回は平均30歳前後であり、「迷信のため1年先送りするような」余裕がなく、産み控えをする人は少ないと藤波氏はみる。さらに、昭和に起きた前年の「駆け込み出産」が2025年に見られなかったことも、ショックの再来を否定する予想の根拠になるという。

   丙午の年こそ、迷信ではなく現実の課題に向き合う必要がある。若い世代が安心して将来を描けるよう、経済不安の解消など社会の基盤整備が問われている。

(ジャーナリスト 橋本聡)

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