東京大学医学部付属病院関係者の相次ぐ不祥事で藤井輝夫東大総長が「社会の信頼を著しく損ねた」と謝罪する事態にまで発展した。
2026年1月28日放送の情報番組「ひるおび」(TBS系)はこの汚職事件を取り上げたが、出演者からは何度も「悪質」という言葉が繰り返された。
高級クラブや性風俗店などで接待を受ける
1月24日に収賄容疑で逮捕された大学院医学系研究科教授の佐藤伸一容疑者は日本化粧品協会との共同研究を進めるなかで、高級クラブや性風俗店などで接待を受けた疑いがある。
コメンテーターで弁護士の八代英輝さんは「医療品メーカーなどにとっては東大のブランドがほしいが、それを逆手にとって帳簿に載らない形での接待を要求するということができているのは、東大のガバナンスが機能していない証拠だ。要求する個人が一番悪いが、(接待の要求が)続いているのは組織としてのガバナンスが全く効いていないことを示している」と東大側の責任を追及した。
MCの恵俊彰さんが「今回は贈賄容疑で書類送検された側が『やっぱり許せない』ということで(佐藤容疑者を)訴えたという背景がありますね」と話す。
「性欲を満たすための要求」は量刑がぐっと高くなる
ゲストの元東京地検特捜部副部長の若狭勝さんは次のように話した。
「私も贈収賄事件をかなり手がけたが、(贈賄側が収賄側を)訴えるというのは本来まれだと思う。普通は賄賂を贈った方は内緒にしているから端緒をつかむのが難しい。こういう形で積極的に訴えること自体非常にまれ。東大側が調査した限りでも1千万円近くの接待額に及んでいる。同じ贈収賄でもまれな悪質さで、しかも性風俗の接待というのも非常に悪質だと思う。もともと贈収賄事件というのは、人の欲望を満たすようなものを差し上げるというところに賄賂としての悪質性がある。普通は金銭欲を満たすために現金のやりとりが多いが、性風俗の接待は(佐藤容疑者が)性欲を満たすために要求していて、今回の案件はこれがあることによって量刑がぐっと高くなる可能性がある」
八代さんは「普通、人は誰しも羞恥心があるので、収賄したお金を性風俗に使うことにしていればバレないという風に思うのだが、この教授の悪質なところは、性風俗を(日本化粧品協会側に)アレンジさせていることについての羞恥心を越えて、すべてについてアレンジさせている。もうタガがはずれている状態」とあきれる。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)