中国国内で東アジアの安全保障に影響をもたらしかねない不穏な動きが起きている。2026年2月1日放送の情報番組「日曜報道THEPRIME」(フジテレビ系)は、中国軍最高幹部である、張又侠中央軍事委員会副主席と劉振立・中央軍事委員会委員(参謀長)が「重大な規律違反」の疑いで失脚したことを話題にとりあげた。習主席にもの申す人がいなくなった元陸上幕僚長の岩田清文さんによると、張氏は台湾侵攻をめぐりブレーキ役を担ってきた人物でもあることから、習近平国家主席の「台湾統一」の悲願達成のためには家族ぐるみでつきあってきた人物さえも排除していく体質の危険性を指摘した。岩田さんは、昨年9月、「抗日戦争勝利80周年」を祝う軍事パレードで起きていたある異変に注目する。行進の開始を習近平氏に宣言するのは、軍事作戦を指揮する現場のトップ(上将)なのだが、この時は中将が行っていたという。岩田さんは「ちょうどこの時に中部戦区の司令官(「上将」)が取り調べを受けていたという報道もあるので、汚職・規律違反そういった調査の対象になっていたためにここでの指揮をとらせなかったということだと思う。習氏にもの申す人がいなくなって、もう完全に『習氏個人の軍』になってしまったと言っても過言ではない」と軍内部の粛清が進んでいたと分析する。安全保障について「最悪」を考えなければいけない時代?日本はこうした変化にどう向き合えばいいのか。岩田さんは「軍事や安全保障というのは最悪のことを考えなきゃいけない、そういう時代になったということを我々は考えるべきだと思う」と話した。コメンテーターの橋下徹さんは「トランプ政権1期目の国防長官はトランプさんの意に沿わない人がついていたので、なかなか米軍は動かなかった。が、第2次トランプ政権ではトランプさんの意に沿うヘグセス国防長官になって、ベネズエラにしてもイランの攻撃にしても、米軍を意のままに動かしている。習近平国家主席も同じことをやってきているわけなので、台湾有事がいつあってもおかしくない。そのためには日本も口だけ番長になるのではなく、日本の力をつけなきゃいけない。軍事的同盟を増やしたり核脅威の議論もやったりしなければいけない」と話した。(ジャーナリスト佐藤太郎)
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