2月17日から始まる2026年の春節で、中国では過去最多ののべ95億人が移動する見通しだが、訪日観光客は昨年までと比べて大幅に減るのではないかと予想されている。高市早苗首相の「台湾有事」発言に反発する中国政府が、日本への渡航を自粛するよう呼び掛けているからだが、「本当の理由は台湾発言ではない」と2026年2月3日放送の「深層NEWS」(BS日テレ)で、東京財団主席研究員の柯隆氏は解説した。
中国経済は低迷している
「日本に行くなと呼びかけているけれど、いま中国経済はすごく低迷してて、消費をみんな控えているわけだから、日本で消費するより、中国国内で消費してほしいというのが、本当の理由なわけです。高市政権に圧力をかけようしているように見えるんだけども、実態は中国経済を助ける部分が大きい」という。
国民が海外に出かけてお金を使えば、それだけ国内の富が流出する。中国政府はそれを嫌がっているのだという分析だ。
「すぐ戻ってくるだろう」
中国メディアによると、今年の春節連休の渡航先で人気は、韓国、タイ、香港、シンガポールなどで、日本はトップ10にも入らなかった。中国の日本旅行ブームはこのまま終わってしまうのか。柯隆氏は「すぐ戻ってくるだろう」と見る。
「(日本に行きたい観光客の)最終的な目的は、日本でアニメーションを見たいとか、日本の温泉に入りたいという(体験型)ですから、他の国に連れていかれても、『ええっ!?』という感じになるでしょう」
この春節では、中国からの団体ツアー客は大幅に減っているものの、個人旅行者のホテル予約は前年比6割増だという。
(シニアエディター 関口一喜)