「浅倉南って、天真爛漫なふりをして」 マツコ・デラックスが突っ込む漫画の名作

   2026年2月3日放送のバラエティー番組「マツコの知らない世界」(TBS系)は、マンガの「描き文字の世界」を特集、キャラクターの感情やシーンの臨場感を伝えるために欠かせない描き文字の秘密に迫った。ゲストはタイのプーケットに移住した漫画家の藤村緋二さん。19歳の時に「神様の言うとおり」でデビュー、人気作品を描き続けている。

  • 感情や臨場感を伝えるために欠かせない描き文字の秘密(画像はイメージ)
    感情や臨場感を伝えるために欠かせない描き文字の秘密(画像はイメージ)
  • 手塚治虫公式サイトより
    手塚治虫公式サイトより
  • 感情や臨場感を伝えるために欠かせない描き文字の秘密(画像はイメージ)
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鉄橋下で浅倉南が壁に顔をつけて泣くと「ゴオオオオオオオ!」

   藤村さんはマンガの描き文字に注目、「ゴルゴ13」や「タッチ」「ONE PIECE」など、多くの読者を魅了したマンガの描き文字のテクニックや制作秘話を解説した。

   藤村さんが挙げたのが人気野球マンガ「タッチ」の一場面。藤村さんが注目したのは、鉄橋下で浅倉南が壁に顔をつけて泣くシーンだ。「ゴオオオオオオオ!」という電車が通る音だけが描き文字で表現されており、藤村さんは「ページを分断する『ゴオオオオオオオ!』だけで南の泣き声をあえて描かない演出にしびれる」と絶賛した。

   多くのマンガを読み込んでいるMCのマツコ・デラックスさんが反応する。「どう思います?浅倉南って、天真爛漫なふりをして・・・」と脱線気味だ。藤村さんは苦笑いしながらマツコさんの「浅倉南論」に耳を傾けていた。

昭和時代には「バシッ」「ガチャン」実際に聞こえる音

   藤村さんは昭和時代には「バシッ」とか「ガチャン」など実際に聞こえる音を描き文字にしていた一方で、「シーン」や「がーん」など実際の音にない音も表現されていたと指摘する。とくに手塚治虫さんの代表作「ジャングル大帝」で、それまでのマンガに使われていなかったとみられる「しーん」という描き文字が挿入されていたことに着目する。

   「これはすごいです」と手塚マンガの偉大さを強調した。

   時代とともに変わる描き文字の深さを藤村さんが解説していく。「キャプテン翼」では「音に注目して読んでいくと、読みやすさよりも威力を表す描き方が出てくる。もはや(描き文字を)読めなくてもいいんですよ」と話した。さらに進めば、「ジョジョの奇妙な冒険」を例に、誰が描いたかわかるぐらい描き文字にもオリジナリティや遊び心が反映されてきたという。

   マツコさんは描き文字を通してマンガの歴史を振り返る藤村さんの感性に感心する。

   「やっぱり、昔読んでいたマンガとか家に置いておかなければダメね。金に困った時に全部CDもマンガも売ってしまった。青春時代がなくなったような感じ」と、残念そうである。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

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