ナイトワーク業界はグレーな人間、グレーな商売が蔓延るからこそ毎日がデンジャラス。毎年どころか毎日のように事件やトラブル、ビッグニュースが舞い込むため、歓楽街が静かな日など存在しない。
だからこそ刺激的なわけで、人々を惹きつけるのだとは思うが、2025年は特に「激動の年」に見えた。なぜなら風営法改定、脱税による摘発、有名キャストの素行が次々と暴露されるなど、非常に目まぐるしい状態だったのである。
たぶんおそらく、年をまたいだだけでは歓楽街の在り方がまるっと変わることはない。しかし、僅かな変化は必ず起こるものだから、筆者である私の主観を混ぜつつ、2026年のナイト業界を予想していこう。
ホストクラブの規制はどうなる?
2025年6月28日から悪質店撲滅のために、風営法の一部が改定された。内容としては色恋営業と掛け(ツケ)の禁止に加え、広告表現に規制が入るなど厳しいものだ。「○億円プレーヤー」の肩書さえもNGとなり、ランキングや役職の廃止など「ホストクラブの目玉」のような部分が消え、苦戦を強いられた店も多いという。
しかし、2025年12月、業界団体の日本ホストクラブ健全化推進協議会(JHCA)が10月に制定していた自主規制の一部緩和を発表。ランキングの再開や役職の公言が許容されるようになり、「これらを大々的に使った営業や売り込みは禁止」という細やかな条件のもとで新ルールが導入された。
おそらく、この調子なら2026年中には注意点を継続しつつ、過去に限りなく近い状態に戻ると予想される。完全に元通りにするのは難しく、歓楽街でトラブルが起きないなどまず有り得ないため、国は引き続き目を光らせるだろうが、よほど大きな問題が舞い込まない限りこれ以上制度がキツくなる可能性は低いだろうか。
また、2024~2025年にかけては店の摘発も増えた。大々的に宣伝しておきながら風営法を取っていないコンカフェが次々とガサ入れの対象となり、閉店ラッシュを迎えていたのである。キャバクラに関しても六本木の有名店が脱税で大騒ぎとなり、今までは甘く見られがちだった部分の「テコ入れ」がさらに激しくなる見込みだ。
ルールを度外視した店が多い点は全く否定できないので、こうした意味でのクリーン化には賛成意見が多い。昔のように「数字さえ立てていれば何でもアリ」なのは消え、2026年は諸々の対策をしっかりと練った慎重な店が生き残ると私は考えている。
止まらない六本木バブルが話題!
数年前からキャバクラに関しては話題が歌舞伎町→六本木へと移り、知名度の高いキャストがこぞって港区へ進出した。そのせいか、売り上げを支える太客が次々とこの街に現れ、「六本木バブル」なんて言葉が生まれるほどのにぎわいを見せている。
一時期はブームが落ち着いたと噂されたものの、新店がバンバン登場し、「4桁伝票」と言って一度の来店で1000万円を超える会計をする太客が相変わらず多い。六本木バブルは止まることを知らないため、ホストクラブが弱まる一方でキャバクラは引き続き盛り上がることだろう。
港区のにぎやかさが関係して、セクシー女優デビューするケースが非常に増えている。「港区女子」が業界へ参入してから演者全体のルックスレベルがさらに上がり、いまや界隈で美女以外を探す方が難しい。
2026年もこの傾向は続くだろうと思うものの、正直なところ、もうルックスレベルに関しては「これが天井」かもしれない。現時点で全員かわいすぎるからこそ、「爆美女」と呼ばれる最強クラスがゴロゴロ現れてしまっている。もうすでに単体女優たちは頂点を極めているように見えるため、今年も現在のレベルが基準値としてキープされると私は考えている。
演者に関しては申し分ないが、相変わらずコンテンツの売れ行きは渋い。どのメーカーも映像以外の事業に手を出すなど、生き残りのために試行錯誤する最中のようだ。今年も映像作品が爆発して売れる可能性は低く、現状維持がしばらく続くだろう。今はどこも「一本槍」の時代ではなく、視野を広げるべくさまざまなことに挑戦するのが主流であるため、現状維持は必ずしも後ろ向きな理由だけではない点は、ここで強調しておきたい。
いずれにしても、2026年は「2025の出来事に色を足したり、付けたり」というところか。ナイト業界もある程度出尽くした感じは否めず、今後数年間はガラリと何かがひっくり返るよりも、微々たる変化と過去の延長が続く......といったように見えるのだ。
そんな中でも人々を刺激する出来事は必ず起きるので、歓楽街の人間もそうでなくとも、ネオン煌めく世界の動きに注目しようではないか。
【プロフィール】
たかなし亜妖/2016年にセクシー女優デビュー、2018年半ばに引退しゲーム会社に転職。シナリオライターとして文章のイロハを学び、のちにフリーライターとして独立する。現在は業界の裏側や夜職の実態、漫画レビューなど幅広いジャンルのコラムを執筆中。