IKEAのオランウータンぬいぐるみが母代わり...子ザルに会社が感銘「胸が熱く」 社長が園訪れぬいぐるみ30点超寄贈

   母猿の育児放棄のためオランウータンのぬいぐるみを母代わりに抱く姿がSNSで注目を集めている市川市動植物園(千葉県市川市)の子猿「パンチ」。このぬいぐるみを製造・販売するイケア・ジャパンの代表取締役社長兼CSOのペトラ・ファーレ氏が、2026年2月17日に同園を訪れ、計33体のぬいぐるみを寄贈した。

   イケア・ジャパンは、「イケアのぬいぐるみが、パンチくんの毎日を少しでも支えられているのであれば、これほど嬉しいことはありません」とコメント。市川市動植物園は、寄贈されたぬいぐるみは園を訪れる子どもたちために活用したいとし、感謝を述べた。

  • 市川市動植物園のX(@ichikawa_zoo)より
    市川市動植物園のX(@ichikawa_zoo)より
  • 市川市公式X(@ichikawa_shi)より
    市川市公式X(@ichikawa_shi)より
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SNSで話題、来場者数は例年の2倍に

   J-CASTニュースの取材に応じた市川市動植物園の安永崇課長によると、パンチは25年7月26日に生まれたニホンザルのオスだ。母猿が育児をしなかったことから飼育員による人工保育が始まった。

   子猿は通常、生まれた時から母猿にしがみついて生活する。母のいないパンチにもしがみつくものが必要だったことから、飼育員がいろいろと試した結果、パンチはイケアのオランウータンのぬいぐるみを気に入ったと、安永さんは説明した。

   ぬいぐるみと一緒に歩くパンチのかわいらしさや、果敢に群れに溶け込もうとする健気さがSNSで注目を集め、2月初旬に話題に。「#がんばれパンチ」のハッシュタグも拡散された。

   安永さんによると、2月14、15日には土日合わせて約8000人が園を訪れた。これは例年の2倍という。

   その後、イケア・ジャパンから、ファーレ氏が自社のぬいぐるみを抱くパンチの姿に感銘を受けたとして、寄贈の申し出があったという。

自社のぬいぐるみ「パンチくんにとって安心できる存在でいてくれたら」

   イケア・ジャパンは18日、J-CASTニュースの取材に応じ、パンチのことはSNSを通じて知ったと明かした。

   パンチが同社のぬいぐるみを母代わりにしていることに対して、

「イケアのぬいぐるみが、パンチくんの毎日を少しでも支えられているのであれば、これほど嬉しいことはありません。いずれパンチくんが仲間のサルたちとの生活になじみ、ぬいぐるみを必要としなくなる日が来ることを願いながら、それまでの間は、パンチくんにとって安心できる存在でいてくれたらと思っています」

と、コメント。寄贈のきっかけについて同社は、次のように説明した。

「母親に代わる"ぬくもり"としてぬいぐるみを抱えながら、新しい環境で懸命に過ごすパンチくんの姿に、胸が熱くなりました。同時に、その成長を日々支えている飼育員の皆さま、そして市川市動植物園、市川市の皆さまの温かなサポートがあってこそだと深く感じ、あらためて敬意を抱きました」

   同社は「私たちにも何かできることはないか」と考え、同園や市にも相談した結果、パンチや園を訪れる子どもたちのために、ぬいぐるみを寄贈することにしたという。

   寄贈されたのは、パンチが共に暮らすオランウータンのぬいぐるみをはじめ、「カメ、カワウソ、ウサギ、ミーアキャット、シロフクロウなど、市川市動植物園で飼育されている動物を中心に選定した12種類のぬいぐるみ 計33点」と、収納バッグ、収納ボックス 計7点だ。なお、これらのぬいぐるみは、小さな部品が外れないよう目は刺繍で表現するなど、安全性と耐久性とにこだわって製造されているとした。

   イケアは、「『より快適な毎日を、より多くの方々に』という想いを大切にし、また『子どもたちは世界でいちばん大切な存在』と考えています」と、その理念を説明。次のようにコメントを寄せた。

「ささやかな支援ではありますが、今回の寄贈が、パンチくんが安心して過ごせる時間を支え、さらに動物園を訪れる子どもたちに、温かく楽しいひとときを提供できたら、これほど嬉しいことはありません」

「子どもたちのための取り組みという部分で連携ができれば」

   市川市動植物園の安永課長によると、寄贈されたぬいぐるみの活用方法はまだ明確に決まっていないものの、マイクロブタと触れ合える「なかよしルーム」や授乳室などに置く、迷子の子どもが保護者を待つ間に利用するなどを検討。「動物園として最大限有効活用していきたいなと考えています」とした。

   安永さんは、「イケア・ジャパンさんが市川市動植物園に関心を示していただいたこと、寄贈のお申し出をいただき、実際に寄贈していただいたこと、本当に感謝を申し上げたい」と、感謝を述べた。

   イケアは、「子どもは世界で一番大切な存在」との理念から、児童福祉に関する事業も行っている。安永さんはこの理念に言及し、「園にもご来園されるお子様が非常に多いので、今回の件をきっかけに、子どもたちのための取り組みという部分で連携ができればと考えております」とした。

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