高市早苗首相の公式サイトに公開されていた「コラム」ページが閲覧できない状態になっているとして、2026年2月17日頃からXで注目を集めている。
注目の発端となったのは、「プレジデントオンライン」が17日に公開した、高市首相のコラムに着目して検証・分析する記事だ。執筆したライターの中野タツヤ氏は、もしコラムが意図的に削除されているのであれば、「残念としか言いようがありません」とコメント。削除よりも「なぜ消費税増税肯定だったのに、減税派に転じたのか」を説明するべきだと訴えた。
記事には引用のリンク掲載も...現在はアクセスできず
「プレジデントオンライン」は17日、「『消費減税は私の悲願』は真っ赤なウソ...公式ブログ記事1000本を検証して判明『増税政治家・高市早苗』の正体」と題した記事を公開。00年8月から続く高市首相のコラムを中野氏が分析し、2年間の食料品の消費税減税は「私自身の悲願でもあります」という高市首相の26年1月19日の発言について、本当なのかを検証するという内容だ。
Xでは、この記事を読み、高市首相のコラムを確認しようとしたがアクセスできなかったとする情報が拡散された。実際、2月18日現在、コラムページにアクセスすると「ファイルが見つかりません」と表示され、コラムを読むことができない。また、高市首相の公式サイト上方にあるナビゲーションからも、コラムページへのリンクが消えている。
プレジデントオンラインの記事には、引用したコラム記事のURLがリンクされている。このことから、記事執筆から入稿作業時には、閲覧できていたことが予測できる。なお、18日現在は、これらの引用記事にアクセスしても、すべて閲覧できない状態だ。
また、1月23日時点ではコラムページが存在したことがアーカイブから確認できる。
現在、高市首相のコラムページが閲覧できなくなっている理由は不明だが、中野氏はJ-CASTニュースの取材に、これが意図的なものであるならば、「一言でいえば残念としか言いようがありません」と明かした。
コラム執筆の経緯は...高市首相の発言に「違和感を覚え」
中野氏は今回の記事を執筆した理由について、高市首相の「私自身の悲願」発言を報道で知り、疑問に思ったことがきっかけだったと明かす。
「私はもともと出版社にて経済や政治の本を作っていて、一時は毎月永田町にも出たのですが、昔から高市氏の政策を逐一チェックしていたわけではありませんが、消費税の減税を主張していた印象が全くなかったので、違和感を覚えた次第です」
さらにその後、「消費減税についての高市首相の発言が一気にトーンダウンしていくのを見て、選挙向けのアドバルーン発言だという印象が濃くなりました」とした。
「兵庫県知事選でも問題になったように、選挙前や選挙期間中にデマやミスリードを大量に流して有利に戦う手法には憤りを覚えてもいた」とし、過去発言をチェックするためにコラムを読み始めたという。
高市首相の公式サイトは、衆院選の投票日前後に一時閉鎖されたが、アーカイブでチェックが可能だったとする。なお、この時の閉鎖の理由について中野氏は、「選挙結果を受けた荒らし対策だったかと思います」とみている。
2月10日頃にプレジデントオンラインの編集部から記事化の「GOサイン」が出たため、そこから執筆開始。「すでに資料を集めてありましたので、原稿は1,2日ほどで完成しました」という。
ネット上にはアーカイブも...「『逃亡』の意味をなさない」
「プレジデントオンライン」の中野氏の記事によれば、コラムからは高市首相が長年にわたり消費減税を訴えてきたことは確認できなかったという。むしろ消費税引き上げを肯定していると読める内容が複数確認できたとしている。ただし全体の割合として、消費税への言及は少なかったという。
中野氏は取材に、「政治家の発言がある程度ぶれるのは仕方がないと思います。高市氏のように長期間にわたって議員として活動している方であれば、過去と現在で考え方が違うこともあると思います」と、一定の理解を示している。
一方で、考えを変えたのであれば、「『なぜ消費税増税肯定だったのに、減税派に転じたのか』ということを説明すべきだと思います。消費減税に反対する専門家に対しても、説得材料になると思いますので」とした。
そのため、もしも意図的に削除したのであれば、「ブログを削除して逃亡する必要はなく、表に出てお考えを正々堂々主張されればいいのではないでしょうか」と訴えた。
中野氏は高市首相のコラムについて、「有益な情報もたくさんあります」と明かす。特に初期の記事は「永田町の慣習について等身大の意見がのびのび書かれていて読み物としても面白いです。高市氏ご自身で書かれていたと思いますが、もともと文才もある方だと感じます」と、コラムの価値にも触れた。
さらに中野氏は、
「そもそも、ブログを削除したところで、ネット上にはアーカイブが残っており、過去の発言は検証可能です。私も全エントリのタイトルとURLを保存していますので、『逃亡』の意味をなさないと思います。単にイメージを悪化させるだけに終わったのではないかと思います」
と、意図的なコラム削除の無意味さを訴えた。