天皇陛下は2026年2月23日、66歳の誕生日を迎えた。これに先立つ2月19日に行われた記者会見で、26年は東日本大震災から15年、熊本地震から10年の節目にあたることについて、歴代天皇は災害や疫病の時代に国民の安寧を願い行動してきた歴史に言及。歴代天皇の思いを受け継ぎながら「国民に寄り添っていきたい」と話した。「今一度、私たちの備えを確認する必要があると強く感じる」天皇陛下は、被災地の復興努力と国内外の支援に深い感謝を表明。インフラ面では復旧が進む一方で、なりわいやコミュニティー再建には「まだ課題もあるように感じている」と指摘。その上で、「災害による影響は人それぞれに異なり、10年、15年という年月の経過だけでは測れない重みを伴うものだと思う。これからも雅子とともに、被災地に心を寄せていきたい」と話した。さらに、将来起こり得る災害について「今一度、私たちの備えを確認する必要があると強く感じる」と話した。これまでの日本の歴史の中でも大きな自然災害が続いた時期は多く、「これらの折に歴代の天皇は様々なことをなさっている」と指摘。例えば奈良時代には、聖武天皇が疫病や天変地異を鎮めようと大仏を建立し、続く平安時代には、嵯峨天皇が疫病の収束を願って般若心経を写経した。奈良時代以降も後光厳天皇、後花園天皇、後奈良天皇、正親町天皇、江戸時代には光格天皇も、同じ思いから般若心経を写経している。歴代天皇直筆の般若心経は真言宗大覚寺派の大本山・大覚寺(京都市右京区)に収蔵されている。天皇陛下は、即位を半年後に控えた皇太子時代の18年10月に現地を訪問しており、「国の平安と国民の安寧を強く願われた歴代の天皇の思いに強く心を動かされた」と振り返った。上皇ご夫妻が雲仙普賢岳、阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震などの被災地に足を運んだことにも触れ、「私もこのような歴代の天皇が歩んでこられた道に思いをいたしながら、近年の災害が激甚化・頻発化する時代にあって災害が起こらないことを常に願い、国民と苦楽を共にしながら被災地の方々の声に耳を傾けつつ、国民に寄り添っていきたい」と話した。愛子さまの話は「いわば未知の旅のように感じられ、とても興味を覚えます」長女愛子さまは24年4月から日本赤十字社(日赤)の嘱託職員として勤務しており、26年4月に社会人3年目を迎える。天皇陛下は「社会人として一歩一歩成長していることが感じられ、嬉しく思っています」と話し、愛子さまから聞く話について「いわゆる社会で仕事を経験したことのない私にとっては、ひとつひとつが新鮮で、いわば未知の旅のように感じられ、とても興味を覚えます」。今後については「引き続き感謝と思いやりの気持ちを持ちながら、これからも多くの経験を重ねてさらに成長し、皇室の一員としての務めを大切に果たしていってくれることを願っています」と話した。25年4月に筑波大(茨城県つくば市)に入学した秋篠宮家の長男悠仁さまについては、自らの経験と重ねながら「今、この時にしかできないことを大切にしながら、これからもひとつひとつの経験を積み重ね、人間的にも、また皇室の一員としても成長していって欲しいと見守っていきたいと思っています」とエールを送った。(J-CASTニュース編集委員兼副編集長工藤博司)
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