米イスラエルによるイラン攻撃の出口が見通せないなかでロシアの影がちらついてきた。2026年3月12日放送の情報番組「深層NEWS」(BS日テレ)はイランと友好関係になるロシアの出方をとりあげ、ロシアのプーチン大統領が9日に米トランプ大統領と、10日にはイランのペゼシュキアン大統領と電話会談するなど活発な活動を見せ始めていることを紹介した。ロシアは「ウクライナ介入を何とか帳消しにしたい」ロシアの軍事・安全保障政策に詳しい東京大学先端科学技術研究センター准教授の小泉悠さんはロシアの動きについて中東問題との関係を次のように指摘した。「(ロシア側に)中東問題を対アメリカ関係のテコにしようという考え方はずっとあった。2014年のクリミア併合でアメリカとの関係が悪化してからイランの核問題や対テロとかをテコにして対米関係を改善し、自分たちがやったウクライナ介入を何とか帳消しにできるんじゃないかと期待を持っている。それが今まではなかなかうまくいかなかったが、今回は21世紀に入ってから中東情勢の最大の転換点なのでテコの力が大きく動くんじゃないかという期待を持っていると思う。トランプ政権はロシアとの宥和に積極的な政権なので(米ロ接近の)チャンスとみているのではないか。まずアメリカ、次にイランと電話会談したのもその思惑を象徴している」ロシアには中東に関与する体力はない、武器供与も寸止めでは、ロシアは今後どう動くのか。小泉さんは「ロシアの中で優先順位は圧倒的にアメリカであり、イランはそのためのステップだと思う。アメリカと敵対するのは自殺行為だし、足元でウクライナと戦争をやっている中で中東に関与する体力はない。(イランへの)武器供与もするのではと言われていながらずっと寸止めできている。ロシアにとってイランは大事なんだけど関与の仕方を慎重にしているのが現状」と話した。イランともアメリカとも話ができる立場で、プーチン大統領は虎視眈々とイラン情勢を見つめている状態だというのだ。(ジャーナリスト佐藤太郎)
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