「自由主義の憲法を採用しているこの国の宿命」
岡野氏は警察への相談を推奨する一方で、現行法上の問題も指摘している。
「被害者は、制度の中でやれることをすべてやっていた」とし、「警察にストーカー被害を相談していた」「警察から男に禁止命令が出た」「男は逮捕もされた」「警察官の定期的な見守りもあった」と対策は行われていたとした上で、「それでも、命を奪われた」。
「なぜ防げなかったのか」との問いには、「日本国憲法は、一人ひとりの『自由』を人権として保障している」ことを挙げた。
「たとえストーカーであっても、事件を起こす前に身体を拘束し続けることは原則できない。逮捕しても、起訴されなければ釈放される。禁止命令が出ていても、物理的に近づくことを止める術はない」
「『まだ起きていない犯罪』を理由に、人の自由を完全に奪うことはできない。これが、自由主義の憲法を採用しているこの国の宿命でもある」とつづった。