プロボクシングのWBC世界バンタム級2位・那須川天心(帝拳、27)が、2026年4月11日に東京・両国国技館で行われたWBC同級王座挑戦者決定戦で、同級1位ファン・フランシスコ・エストラダ(メキシコ、35)を9回終了TKOで破った。
次戦はWBCバンタム級タイトル戦の勝者との対戦が既定路線
試合は、スピードで上回る那須川が序盤から支配した。冷静にパンチを上下に打ち分け、着実にポイントを重ねていった。この日は公開採点ルールが採用され、4回終了時の採点は、2人のジャッジが38-38のドロー。残る1人が39-37で那須川を支持した。
中盤以降も那須川のスピードは落ちることなく、試合を優位に進めた。8回終了時の採点は、3人のジャッジ全員が那須川を支持(77-75、78-74、79-73)。最後は、エストラダがギブアップする形で試合が終了した。
スポーツ紙によると、那須川の次戦は9月となる見込みだ。対戦相手は未定だが、5月2日に行われるWBC世界バンタム級タイトル戦の勝者との対戦が、既定路線とみられる。同タイトル戦は、王者・井上拓真(大橋、30)が、元世界王者・井岡一翔(志成、37)の挑戦を受ける。
那須川は25年11月にWBC世界バンタム級王座決定戦で、井上拓真に判定負けしており、井上が井岡を下して王座を防衛すれば、那須川との再戦の可能性が高まる。
キックボクシングの「神童」と称され、キックボクシング無敗のままボクシングに転向するも、8戦目で初黒星。再起戦で元世界2階級制覇王者エストラダに完勝したが、果たして世界王座を獲得することができるのか。那須川には何が必要なのか。J-CASTニュースは、多くの世界王者を育てたTMKジムの金平桂一郎会長(60)に話を聞いた。
金平会長は、真価が問われる次戦について、「おそらく井上拓真選手と井岡一翔選手の勝者になり、負けられない戦いとなる」とし、世界王者になるために必要なものを挙げた。
「真の意味で自信を持つことが大事」
「那須川選手には、居直りが必要。『負けたらどうしよう』と、思うなと言う方が無理だが、ここは居直ること。ここまで、自分が積み上げてきたものがある。これを徹底的に信じること。例えば、井上拓真選手と対戦するとして、前回負けた敗因を分析していると思う。『次はこうしよう』とか、陣営で話し合っていると思う。ただ、そういうことは1回捨てた方がいい。『自分はエストラダに快勝した』。そういう自信を持ってやった方がいい」
那須川はキックボクシング時代からスーパースターで、常に格闘技ファンの注目を集めてきた。ボクシングに転向後は、デビューから2試合連続で判定が続いたこともあり、インターネット上で、那須川選手のボクシングスタイルを否定するような、心無いコメントが見られた。
金平会長は「那須川選手は、外野にいろいろと言われ過ぎて、少し萎縮したようなところがある」と指摘し、こう続けた。
「今回のエストラダ戦も、周囲から『勝てるはずがない』などの声が上がっていた。私は、負ける可能性もあるが、十分勝てると思っていた。エストラダ選手はレジェンドで、評価が高かった選手。井上拓真選手や、井岡一翔選手と対戦してもおかしくはない選手。そのエストラダ選手に完勝したので、真の意味で自信を持つことが大事だと思います」
さらに、金平会長は「ボクシングのキャリアは浅いが、ここまで弱い選手とばかり対戦してきたわけではない」と断言し、次のように持論を展開した。
「那須川選手は、すでに技術は出来上がっている。エストラダ戦では運動量が落ちなかった。井上拓真選手と対戦した時は、相手につきあってしまい、後半に失速してしまった。スピードを生かして、じっくりとかかれば大丈夫。それぐらい速いし、カンがいい。那須川選手の持ち味は、スピードと運動量が落ちないこと。次は誰と対戦しようと同じ。自分のボクシングをすればいい」
スポーツ紙の報道によると、那須川はエストラダ戦翌日の会見で、「勝ってかぶとの緒を締める。きつすぎず、緩すぎず。満足は全くしていない」などと語ったという。
『Prime Video Boxing 15』
— Prime Video Sport JP(プライムビデオスポーツ) (@pvsportjp) April 11, 2026
那須川天心 vs エストラーダ
4R終盤、那須川が
振り向きざまにカウンター!
エストラーダがよろめく!!
独占ライブ配信中
▼視聴はこちらhttps://t.co/v10uszSveN#プライムビデオボクシング pic.twitter.com/FYJzlCFCH8