飲食料品の消費税をゼロではなく、1%にするアイデアが浮上している。高市首相は飲食料品の2年間消費税ゼロを衆議院選挙の公約に掲げ、2026年度内の減税実施を明言したが、スケジュール通りに進めるのは難しくなっている。その理由の一つに、小売店のレジシステムの改修に1年以上がかかり、間に合いそうもないというのがある。
レジシステムは、課税しない選択ができない設計
そこで国民会議などで出てきたのが、「1%に引き下げ案」だ。どういうことなのか。2026年4月24日放送の「ひるおび」(TBS系)で蓮見孝之アナが解説した。
「システムメーカーからのヒアリングによると、0%じゃなく1%だったら、早ければ1か月ぐらいでできる。数字を変えるだけだったらさほど手間はかからないということなんです」
なぜ、0%では難しいのか。
現在のレジのシステムは消費税の課税を前提にした設計になっている。0%、つまり課税しないという選択は出来ない。なん%でもいいから、数字を入れなければならない。0の選択が出来る改修には新たなプログラミングが必要で、小規模な店でも数か月、大手スーパーやコンビニでは1年はかかる。1%なら数字を変更するだけなので、容易なのだ。これならば年度内実施に間に合う。
毎日新聞編集委員「おかしい、1%で首相のメンツを守ることを優先している」
しかし、問題はレジシステムの改修ではないと、コメンテーターの佐藤千矢子・毎日新聞編集委員は指摘した。
「イラン情勢ですよ。あらゆる石油関連製品とか生活全般の(価格が)上がっている。そういう中で、食料品だけ下げるというのが、はたして今の状況にマッチした政策なのか、非常に疑問を持ってまして」という。
さらに、「政治的に、言ったことをやらないと批判される。(消費税減税に)政策的な課題はあっても、高市さんのメンツ、というと言い方は悪いですけど、公約を守るという、そっちの政治的判断が優先されてるんじゃないか」と手厳しい。
年度内実施が先延ばしになり、ましてや2年間ゼロという公約を反故にしたら、高市首相はメンツ丸つぶれ。それを避けるための奇策が1%ということなのだ。
司会の恵俊彰さんが言うように、「消費税減税というのは、もうちょっと議論しないといけない」ということなのだろう。
(シニアエディター 関口一喜)