北海道・旭山動物園の男性動物園職員(30代)が園内の焼却炉に妻の遺体を遺棄したと供述した「事件」で、2026年4月27日放送の「newszero」(日本テレビ系)が新情報をまじえてとりあげたが、警察の捜査には高い壁があるようだ。「燃やした」という供述の裏付けが取れないこの職員は今も警察の任意の取調べを受けているが、「遺体」は見つかっていない。旭山動物園は29日から夏の営業を開始する予定だったが開園日を5月1日に延長する。番組が紹介した捜査関係者の話によると、3月下旬ごろから男性の妻と連絡がとれなくなっている。男性が妻に対して「残らないよう燃やし尽くしてやる」といった内容の脅しをかけていたともいう。夫婦に関する警察への相談歴は確認されていない。遺体を遺棄したと証言しているのにもかかわらず、警察はなぜ逮捕しないのか。元神奈川県警捜査1課長の鳴海達之さんは「普通に考えれば、男性が『遺棄した』と言っているのでそれ以上確実なことはないとみなさんは思うだろうが、それは供述だけであって、その供述の裏付けが何もない。焼却炉の中に遺棄したと言われる遺体が今のところ見つかっていない。遺体がなければそこに遺棄したということの証明にならない」と話す。死んだ動物を燃やすための焼却炉なぜ見つからないのか。動物園によるとこの焼却炉は死んだ動物を燃やすためのもので、骨が灰になるほどの強い火力だという。元埼玉県警科捜研で法科学研究センター所長の雨宮正欣さんは「完全に灰の状態になっていたとすると、個人の識別はおろか、人間の骨であるか動物の骨であるか、それ自体も判断するのはまず無理。火葬した骨からDNA鑑定すること自体も難しくて成功率は極めて低い」と説明した。捜査が極めて難しいようだ。奇々怪々な出来事である。(ジャーナリスト佐藤太郎)