映画監督の「無償エキストラ」募集が波紋 「今こそ時代劇ヒーローが必要」も...「実費7000円」に議論百出

   映画監督・プロデューサーとして活動する安田淳一さんによる「無償エキストラ」の募集が波紋を広げている。

  • 「ちょんまげのカツラ」などに費用がかかるという(写真はイメージ)
    「ちょんまげのカツラ」などに費用がかかるという(写真はイメージ)
  • 「心配無用ノ介 天下御免」はBS-TBSで放送予定だ(写真は番組ウェブサイト)
    「心配無用ノ介 天下御免」はBS-TBSで放送予定だ(写真は番組ウェブサイト)
  • 「ちょんまげのカツラ」などに費用がかかるという(写真はイメージ)
  • 「心配無用ノ介 天下御免」はBS-TBSで放送予定だ(写真は番組ウェブサイト)

「無償エキストラ様を募集します」→批判受け再募集

   発端となったのは、2026年4月27日に投稿された「太秦映画村で5月9日(土)『心配無用ノ介 天下御免』に出演して下さる無償エキストラ様を募集します」との募集ポストだった。

   大元の投稿はすでに削除されているが、安田さんは「先の募集告知について色々なご意見を頂きましたので、訂正の上再度告知させて頂きます」として、同日再度募集を行った。

   「心配無用ノ介 天下御免」は、BS-TBSで放送されている時代劇ドラマ。落雷に打たれ、幕末の京都から現代の時代劇撮影所にタイムスリップした会津藩士が、剣の腕を生かして斬られ役で生計を立てるという映画「侍タイムスリッパー」の外伝となる作品だ。

   概要によると、役どころは同作5話・6話に登場する「江戸の庶民」で、男性女性合わせて20名ほどを募る。「東映衣装部からの衣装、女性は日本髪、男性は丁髷のかつらをつけて頂きます」という。

「衣装代・メイク代・カツラ代の実費7000円が必要」

   エキストラとしての出演料は「無償」であり、「衣装代・メイク代・カツラ代の実費7000円が必要になります」という。

   出演にあたってのメリットとして、「本場の職人スタッフによりメイク、着付け、カツラ装着の体験」「『心配無用ノ介 天下御免』の5~6話に映る可能性の提供」「安田監督からの直接演出体験」「衣装で使われた輪袈裟を記念品として進呈」「安田監督との集合写真」を挙げている。

   「同じシーンには某著名俳優様が出演の予定」で、「『侍タイムスリッパー』で『丸顔のご同輩』を演じられた高寺さんも庶民役として皆様と同じ座に座ります」という。

   条件について、「大変心苦しいのですが、ご勘案頂いた上『それでも良い』と言う方のみご応募ください」とした。

「クラファンのリターンが好きじゃないので、今回の書き方にしました」

   「無償エキストラ」としつつ実費7000円を必要とする募集に、SNSでは困惑の声が続出。「無償じゃないだろ 有料ボランティアだろ 金を払って参加がおかしいって 他人のやる気に漬け込んで搾取すんなって話 7千×20人=14万 それぐらいの予算組めないのは監督やPの責任でしょう」「うーん、制作費がキツイのは理解できますが、やり方ですかね...」などとする声が上がった。

   一方、「映画村の時代劇扮装でも6,000円近くかかるのですから、出演体験込みと考えたら格安ですね」といった声もある。

   安田さんは、寄せられた意見にも反応している。

   「時代劇が衰退する理由がよくわかる」との声には、「とにかくお金がかかるので、民放さんが製作するのは至難の技です」とした上で、「ですが今こそ『庶民の悲しみや怒りを代弁する者』として時代劇ヒーローが必要との思いがあります」とした。

   「侍タイファンとして心配無用ノ介がより良い作品になると願っています」といった応援の声には、「日々の学びです笑 全く落ち込みはありません」と返答。

   クラウドファンディングを選ばなかった理由については、「クラファンのリターンが好きじゃないので、今回の書き方にしました」とし、「さざなみは立ちましたが、クリエイターとしては譲れない価値観が大きな意味を持つのですが、プロデューサーとしてはもう少し柔軟な考え方であるべきだったのかも、知れませんね」と反省もつづった。

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