企業の情報漏洩、不適切会計、ハラスメント対応の遅れ目立ち...リーダーに問われる「本音が出る状態をどうつくるか」

現場では違和感が共有されていたのに、上司に伝わってない

   私が携わったことのある企業では、次のケースが印象的でした。

   製造現場を抱える中堅企業で、小さな品質トラブルが続いていました。最初は軽微なミスだったため、現場も「すぐ修正できる」と考えていました。しかし、次第に同じような問題が増え、最終的には顧客対応を伴う大きな問題へ発展してしまったのです。

   後に社内ヒアリングをすると、現場では以前から違和感が共有されていました。

「最近、現場に余裕がない」
「確認工程が簡略化されている」
「人員不足が限界に近い」

   ところが、それが上に届かなかった。理由は単純でした。

「相談すると、まず『なぜ防げなかったのか』を問われる」
「問題提起=ネガティブと思われる」
「忙しい上司に言いづらい」

   そんな空気があったのです。現場責任者本人は、決して悪意があったわけではありません。むしろ責任感が強く、

「現場を守らなければ」
「数字を落としてはいけない」

   という思いから、厳しくマネジメントしていました。しかし結果として、その「厳しさ」が、「相談しづらさ」につながっていたのです。

   これは、いま、多くの組織で起きている問題ではないでしょうか。

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