思わず顔をしかめたくなる異様な事件だ。2026年7月8日放送の「めざましテレビ」(フジテレビ系)が取り上げたのは、茨城県古河市で起きた同居女性の唇を縫いつけケガをさせた疑いで49歳の女が逮捕された事件である。
被害者「怖くてすぐには逃げられなかった」
番組は事件のいきさつを紹介。逮捕された自称アルバイト従業員の女と共同生活をしていた被害者の女性が6月30日、近くの店に駆け込み、従業員に「助けて」と書かれたメモを見せたことから事件が発覚。唇には針で糸を通した穴が数か所開いていたという。警察の調べに対して被害者は「怖くてすぐには逃げられなかった」と話しているという。
被害女性がなぜこの家で共同生活をすることになったのか、捕まった女性との関係はどういうものだったのか、まだまだ謎が多い。番組は逮捕された女がどういう性格なのか、元同僚らの証言で浮き彫りにする。その中で気になったのが、「自分ワールドにはめるのが上手。この人はこうなんだよって抱き込んじゃって自分の味方につけるタイプ」という証言だ。
加害者と被害者の間に支配関係ができていたのか
被害にあった女性も女の「ワールド」に抱き込まれてしまったのか。容疑者と被害女性の関係性について、社会心理学者で新潟青陵大学大学院教授の碓井真史さんは「何らかの形で加害者・被害者の間に支配関係ができていたのではないか。様々な口実を使って人を操ってしまうそのわなにいったん入ってしまえば、そこから逃れることは非常に難しい」と分析する。
これまでにも心理的な支配関係から起きる事件はあった。しかし、唇を針で糸を通す行為は「傷害」の域を超えている。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)