素人でも開業できる仕組みの正体
急増のもう一つの理由は、FC化によって参入のハードルが下がったことだ。
かつての質店では、品物の真贋や相場を見抜く「目利き」の知識や技術が不可欠だった。しかしFC加盟店であれば、商品の画像や情報を本部に送り、査定額や真贋について相談できる。本部による研修があることに加え、スマートフォンで写真を撮ると真贋を判定してくれるAIサービスや、貴金属の成分を非破壊で調べる分析装置などもあり、専門知識が乏しくても開業しやすい。
チェーンによっては、加盟店が仕入れた商品を本部が買い取る仕組みもあり、在庫リスクはさらに少なくなる。また、広い売り場や大量の商品陳列は必要なく、小さな物件をオーナーと少人数のスタッフで運営できるので人件費も抑えられる。飲食店のような大掛かりな設備も不要だ。空きテナントを埋めたい商業施設側との相性もよく、短期間で店舗網を広げやすい。
もっとも、市場が伸びているからといって「どの店ももうかっている」というわけではない。
東京商工リサーチが今年5月に発表した業績動向調査では、リユース業で最新期に黒字だった企業は207社で、全体の82.4%を占めた。一見すると順調だが、前期より利益が増えた企業は99社だったのに対し、減益は106社。減益が増益をわずかに上回っており、企業間の利益格差が広がる兆しが見えている。