精神障がい者の平均余命は20年以上短い 東京大と支援団体が初調査

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   東京大学医学部付属病院精神神経科と社会福祉法人巣立ち会(東京都三鷹市)の合同研究チームは2017年8月17日、精神疾患をもつ人の平均余命は一般人口データに比べ20年以上短いという調査を発表した。

   調査は、精神障がい者の健康状態への理解が深まり、健康格差が是正されることを期待して行なった。調査結果は英医学誌「British Journal of Psychiatry Open」(電子版)の2017年8月11日号に発表された。

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死亡原因は心血管疾患が5.1倍、自殺が7.4倍高い

   巣立ち会は精神障がい者の退院促進と地域生活の支援サービスを行なっている。東京大学の発表資料によると、研究チームは1992~2015年の間に精神科病院を退院し、巣立ち会の支援サービスを利用しながら地域生活を送った254人のうち、死亡した45人について調査を行なった。その結果、精神障がい者の平均余命は一般人口データに比べ22.2年以上短いことがわかった。また、死亡原因を比べると、心血管疾患が5.1倍、自殺が7.4倍高かった。死亡した人の平均入院年数は15.6年、死亡時の平均年齢は63歳だった。

   今回の調査は、重度の精神疾患をもつ人の早逝を示す国内初の調査だという。研究チームは発表資料の中でこうコメントしている。

「突然死が全体の3分の1、立会者のいない死亡が約3割、87%が生活保護、障害年金のいずれかまたは両方を受給していました。60%が糖尿病などの慢性疾患で通院していました。日本のように身体医療と精神医療が二分されている国では、双方のコミュニケーションを推進し、重度精神疾患をもつ人の身体的ケアを向上させる必要があります。本研究は精神障がい者の健康格差を啓発するための第一歩です」
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