マグネシウムが脳卒中と心筋梗塞を予防 国立がん研が初調査、3~4割リスク減

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   マグネシウムが多い食品をよく食べる人は脳卒中や心筋梗塞になりにくいという調査を、国立がん研究センターなどのチームがまとめ、栄養学専門誌「Clinical Nutrition」(電子版)の2017年8月号に発表した。

   日本人はマグネシウムの摂取量が少ないので、多く含んでいる海藻や魚、豆類をよく食べることが望ましいという。

  • マグネシウムがたっぷりのワカメ
    マグネシウムがたっぷりのワカメ

アオサ、コンブ、アーモンド、イワシ、玄米を食べよう

   国立がん研究センターの発表資料によると、研究チームは、岩手や高知など8県に住む健康な45~74歳の男女約8万5千人を対象に、食生活と循環器疾患(脳卒中や心筋梗塞など)の発症リスクについて15年間追跡調査した。138品目について1日に食べる量を聞き、マグネシウムの摂取量を推計。摂取量の多い順に5つのグループに分け、発症率の違いを比べた。調査期間中に5393人が脳卒中などを発症した。

   その結果、男女ともマグネシウム摂取量が増えるほど、脳卒中などを発症するリスクが下がった。例えば男性では、最も多いグループは最少のグループよりも34%も低かった。女性では3番目に摂取量が多いグループが39%減だった。これは女性では脳卒中などを発症する人が少ないことによるバラツキという。

   マグネシウムはエネルギーの代謝やタンパク質の合成に関わる大事なミネラルだ。これまでの研究では、マグネシウムが欠乏すると、血圧上昇、血糖代謝低下、動脈硬化促進が起こり、死に至る循環器疾患の危険性が高まることがわかっている。厚生労働省は成人男性に1日370、女性に270ミリグラムの摂取を推奨しているが、2015年の調査では平均摂取量は男女合わせて約250ミリグラムで、十分に足りていない。

   マグネシウムを一番多く含むのは、アオサ、アオノリ、コンブ、ワカメなどの海藻類、ついでヒマワリの種、ゴマ、アーモンドなどのナッツ類、干しエビ、サクラエビ、イワシなどの魚介類、きな粉、豆腐などの大豆製品、玄米、カボチャ、パセリなどの穀物・野菜類など。

   研究チームでは「欧米の研究では、マグネシウムを多くとると、心筋梗塞などが少なくなるという結果が出ています。今回、アジア人でも初めて確認されました。日頃の食生活で海藻や魚、大豆製品を多く食べることを勧めます」とコメントしている。

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