2019年 8月 18日 (日)

どこにもない「安定」の話をしたがる人が多すぎやしないか

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   海外就職について話をしていると、「それは必ず成功するのか? 酷い目に遭っている人もいるんじゃないか?」という反論をよくいただきます。

   言うまでもなく、海外アジアで就職することは、数ある選択肢のひとつでしかありません。東大に入学したから、ハーバードを卒業したから、司法試験に合格したから、アップル社に入社したから、必ずしも成功するとは限らないのと一緒です。

リストラ中の企業で活躍している人もいる

人生は元々、結構危ない橋の連続です(ペルー マチュピチュの近くにて)
人生は元々、結構危ない橋の連続です(ペルー マチュピチュの近くにて)

   日本の大企業では数十年間、終身雇用制度が機能していたため、それに慣れた人たちには「信頼できる組織に所属して生涯安泰」という志向が刻み込まれているようです。もしかすると、農耕民族だった先祖の記憶なのかもしれません。

   それゆえ、すぐに「インドネシア就職は安定しているのか?」「外資系企業は不安定ではないのか?」といった「安定」の話をしたがる人が出てきます。しかし、どちらにしても入社はきっかけに過ぎず、その後の安定を保証してくれる類いのものではないのです。

   現実問題、日本の大手家電メーカーで大量の解雇が行われています。「所属期間が長いだけで高い役職についている」人は、解雇されたとたんに人生が大きく変わります。

   一方で、社内で重要な役割を担い利益に貢献しているため、リストラ中でも解雇とは無縁の人もいます。不採算部門にいるものの高い技術力が業界で評価されているため、解雇されても転職先がいくらでもある人もいます。

   「この企業に所属していれば安心」と思われていた日本の大企業でも、中をのぞいてみると実は人それぞれ。そして、現在の状況を決めたのは「入社してから今まで何をしてきたか」によるのです。

   人それぞれといえば、外資系企業も同じです。求められるレベルに自分のスキルが合わず、すぐに辞めざるを得なくなる人もいれば、有用なスキルを身につけ独立開業して大成功する人もいます。

   世間ではエリートと思われている外資系コンサルタントでも、「実は40代以降のキャリアが確立されておらず、苦労している人も多いんだよね」なんて話もよく聞きます。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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