2019年 7月 17日 (水)

「後進国」日本にマタハラを許さない職場つくるには 活動団体代表に聞く(1)

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相談にまで至る人はごく少数

   新田:ご著書『マタハラ問題』を読みました。いつも明るく、エネルギーに溢れている印象の小酒部さんですが、壮絶なマタハラを経験されていたんですね......。「現代の日本の大企業で、本当にこんなことが起こっていたとは」と愕然たる思いでした。

   小酒部:今まで気軽に読める「マタハラ本」が他になかったものですから。この本を通じて多くの方にこの問題の本質を知ってもらいたいと思います。掲載した事例はどれも、「マタハラnet」に寄せられた報告によるものです。最近ようやくマタハラの相談窓口も増えてきましたが、実際に相談にまで至る人はごくわずか、というのが現状なんです。

   新田:そうなんですか!? 感覚的に被害者は多いような気がしますが......。

   小酒部:これまでハラスメントと認知されてこなかったこともあって、実際に被害を受けても、「こんなことを言われたんですが、これっておかしいですか?」といったレベルの認識なんです。また、被害者本人に「自分の妊娠のせいで、組織に迷惑をかけているのでは?」といった後ろめたさがあったり、「マタハラなんて思い込みだ!」と周りに決めつけられたり。まだまだ壁が厚い印象ですね。

   新田:確かに、セクハラやパワハラに比べると、対応に個人の価値観の違いが反映するかもしれないですね。

   小酒部:はい、マタハラは「働き方の違いによるハラスメント」と言えます。大多数の総合職のようには長時間労働ができない「異質な働きかた」として排除の対象になってしまい、上司ばかりか同僚や後輩からも四面楚歌になることもあり得ます。妊娠や育児に対し異なる考えをもつ女性が加害者になるという面もありますね。

   新田:確かに妊娠や育児は一時期だけのことだし、そうした生き方を選択しない人にとっては他人事ですから。被害者が孤立する状況が生まれやすいんですね。

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