2019年 7月 21日 (日)

「後進国」日本にマタハラを許さない職場つくるには 活動団体代表に聞く(1)

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管理職が変わらなければ

   新田:経営者も、マタハラ問題解決も含めたダイバーシティ(多様な人材の積極活用)の重要性はアタマでは分かっているかと思いますが、実際どのようなマネジメントをしていくのが有効なのでしょうか。

   小酒部:「多様な人を受け容れて活用しよう」という制度があれば「ダイバーシティ」と言えますが、制度が整っていても、「利用する人だけがトクをする」「利用しない人は知らない」といったものだと意味がなく、「逆ハラスメント」になってしまう可能性があります。ダイバーシティの後の「インクルージョン(一人一人の多様さの受容)」が必要ですね。

   新田:なるほど、経営者が号令をかけるだけではなく、組織に着実に浸透させていくために、現場を巻き込んでいくことが必要なんですね。

   小酒部:まずは現場の管理職が変わる必要があります。業績評価だけではなく、ダイバーシティを推進するなどの環境改善活動に対しても評価できればいいですね。育休・産休の社員をフォローするメンバーに対する教育研修や、休業中の従業員の報酬分配の仕組みを考えることなどです。誰か一人だけがオトクだと不平不満が生まれてしまいますが、皆オトクだとインクルージョンしていくのです。

   新田:たしかに「自分たちが苦労する」といった認識がある以上は変わらないです。

   小酒部:こうした問題への対策は、「利益に直結しない」と捉えられがちだけに、優先順位が低いんです。でも、管理職が問題行動をしているのに、組織として何の対応もせず、処分もされない状態というのは異常です。そういう管理職は、これまで忠実に組織の言う通りに行動してきた人たちだったりするので、自分で考える習慣もなく、深く考えずに発言して結果的に悪がはびこることになりがちです。海外では、「女性管理職を育成した上司」が出世して役員になる可能性が高いんですよ。業績だけではなく、「人が辞めない部署」も評価されるべきですね。(この項、次回につづく)

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