2020年 7月 13日 (月)

「仁義なき就活戦争」の始まり? 経団連・中西会長の「ルール廃止」発言、新聞社説はどう報じたか

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   経済団体連合会(経団連)の中西宏明会長が、2021年春入社の学生から就活ルールの「廃止」を表明した問題が波紋を広げている。

   新聞各紙の社説やコラムは「学生の学業に悪影響が出る」「中小企業の人材確保が難しくなる」との批判が大半だが、「日本企業がグローバル化できないのは悪しき就活ルールがあるから」と賛同する論調もある。

   いったい、就活ルールのなにが問題なのか。新聞各紙の社説とコラムを読むと......

  • 大学1年から「就活」する時代に?(写真はイメージ)
    大学1年から「就活」する時代に?(写真はイメージ)
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採用自由化を求める中西会長と官邸の連携プレー?

   中西会長の「廃止」発言が飛び出したのは、2018年9月3日の定例会見の場。あくまで「個人の意見」としたが、「経団連が採用日程を決めること自体に極めて違和感がある。『何月解禁』ということは、経団連として言わない」と述べたのだ。

   この発言に対して同日、自民党集会で学生に尋ねられた安倍晋三首相は「就活ルールはしっかり守っていただきたい」と答えた。しかし、翌日には菅義偉官房長官が「(安倍首相はすでに決まっている)2019年度までのルールを守っていただきたい旨を発言された」という言い方で軌道修正し、2021年度以降の就活ルールについて、政府の見解を表明したわけではないとの見方を示した。このため一部のメディアには「採用の自由化を求める中西会長と官邸の連携プレーでは」と憶測する声もあった。

   一方、同じ経済界の中でも反対の声が上がっている。日本商工会議所の三村明夫会頭は6日、「何らかのルールは必要だ。経団連が(ルールづくりを)やらなければ他にやる人は誰もいない」と語り、中小企業の採用活動に混乱が生じることに強い懸念を示した。

   大学側にも不安の声が上がった。全国の大学でつくる就職問題懇談会座長の山口宏樹・埼玉大学長は10日、「今の段階で急に変えることは難しい。学生への周知も必要だ。大学側と企業側が時間をかけて結論を出すべきだ」と異議を唱えた。

   この問題については、多くの新聞社の社説コラムでは「就活ルールが形骸化しているのは確かだが、何らかのルールが必要」という点ではは一致している。

   それは、何よりも学生への影響を心配するからだ。

   産経新聞の社説(主張)「『早い者勝ち』をどう防ぐ」(9月6日付)は、こう指摘する。

「(中西会長の『廃止』表明の)背景には、ルールに縛られない外資系企業などの青田買いが広がり、これを順守する経団連の加盟企業が出遅れているという危機感がある。ルールを守らない企業が多いから、これを撤廃するというのだろうが、あまりに乱暴だ。ルールがなくなれば就活の開始が早まる。学生が学業に専念したり、留学や課外活動に向き合ったりする時間が大きく制約されかねない。経団連ルールが企業の採用活動に一定の節度を促してきた効果もあった。これがなければ『早い者勝ち』を許すことにならないか」
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