2020年 9月 23日 (水)

IWC脱退、商業捕鯨再開に「誰がクジラ食べるの?」新聞社説が総スカン

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「食文化」の沿岸捕鯨までトバッチリを

   日本には鯨食を「食文化」として育み、維持してきた沿岸捕鯨がある。小型のクジラやイルカ漁だが、今回、沿岸捕鯨が盛んな地域を地盤とする自民党国会議員らが強硬に脱退を主張する経緯があった。ところが、IWC脱退によって、この沿岸捕鯨まで危うくする本末転倒の事態も心配されている。それはこういうことだ。

「(商業捕鯨は)排他的経済水域(EEZ)ではミンククジラなどを対象にするが、クジラは国連海洋法条約で国際機関を通じた管理が義務付けられている。政府はIWCへのオブザーバー参加で、条件を満たせるという解釈だが、反捕鯨国が反発を強めて国際司法裁判所に提訴し、条約違反が認定される懸念は拭えない。国内には伝統的な沿岸小型捕鯨もある。従来捕獲してきたゴンドウクジラなどはIWCの対象外だが、同条約の規制は受ける。EEZでの捕鯨と同様、条約違反に問われる恐れも否めまい。脱退を契機にIWCの対象であるミンククジラの捕獲を始めれば、そのリスクが高まる」(毎日新聞)

   つまり、国際司法裁判所まで巻き込む反捕鯨国の猛反発が予想され、そのとばっちりを沿岸捕鯨が受けてしまうことが危惧されるのだ。

「反捕鯨団体シー・シェパードが妨害を強めてくる恐れがある。反捕鯨国の反応も出てくるはずだ。米国は近年、対日関係を意識してか、調査捕鯨への目立った非難を避けてきたが、商業捕鯨再開となれば黙ってはいまい。政府はこれらを真剣に考慮したのだろうか」(産経新聞)

   さて、こうした批判の嵐の中で、なぜ河北新報だけが理解を示したのか。社説ではこう述べている。

「IWCの総会では、反捕鯨国の感情的な反発が強く議論にならなかった。しかも重要案件の決定は出席国の『4分の3以上』という規定があり、捕鯨支持国41か国、反捕鯨国48か国と拮抗し、何も決められない状況となっていた。科学的な議論をしようにも、反捕鯨国の感情的な対応ばかりが目に付いた。脱退はやむを得ない選択ではないか」

   しかし、

「国際機関からの離脱に対し拒絶反応を示す見方も少なくない。政府の意思決定の過程が不透明で分かりにくかったのも一因だ。政府の丁寧な説明を求めたい。商業捕鯨の再開に対し、かつて捕鯨で栄えて再開を望む地域では、期待ばかりでなく、不安も広がっているからだ」

と、政府に釘を刺すことも忘れない。

   そして、商業捕鯨再開に賛意を示すもう1つの理由をこう説明する。

「(クジラの)一部の種類は増えすぎた弊害さえ判明している。クジラは食物連鎖の頂点に位置し、サンマやイワシなどの魚類を大量に捕食する。世界のクジラ類が1年間に食べる魚介類は漁業による漁獲量の3~6倍に上っているという試算がある」
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