2020年 12月 6日 (日)

【10連休は本を読む】どん底マクドナルドをどうやってV字回復させたのか(気になるビジネス本)

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   ハンバーガーチェーンの日本マクドナルドは5年ほど前、トラブルが重なって客足が遠のき、どん底状態に落ち込んだ。復活への手がかりが見つからず、一時は売却も検討されたほどだった。ところが今では、そんな暗黒期がうそだったかのようにどの店舗もにぎわっている。

   マックが落ち込んだころのことを多くの人は、ああ、そうだった、期限切れ鶏肉の使用や、異物混入があったなと思い出すのではなかろうか。だが、危機をどう脱したのかとなると記憶は心もとない。

「『300億円赤字』だったマックを六本木バーの店長がV字回復させた秘密」(足立光著)WAVE出版
  • 危機を克服してV字回復…その舞台裏が明らかに
    危機を克服してV字回復…その舞台裏が明らかに
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著者は元マーケティング本部長

   日本マクドナルドの奇跡ともいえる回復ぶりを描いた著者、足立光さんは、それを担った人でもある。足立さんは、米テキサス州生まれ。一橋大学商学部卒業後に米P&G、独ヘンケルグループ傘下の企業の日本法人などで勤務、社長や執行役員も務め、大きな危機を迎えていたマクドナルドに入社。数々の試みで回復軌道に乗せた。

   本書で足立さんはマクドナルド勤務から東京・六本木にあるバーの店長に転じたという設定。表紙のタイトルわきに「ほぼ実話」の注意書きがあるが、店長も実話の一部だ。そのバーにあるとき、都内の老舗洋食店の三代目を継いだ30歳の男性が迷い込む。この3代目店長、店がバイトによる客をディスったSNS発信で経営難となって悩みを深めており、それを知った足立さんがマック立て直しの経験を語り始める。

   マックの回復ストーリーは、三代目店長と足立さん、それに足立さんの活躍ぶりを知るバーの店員らも加わった掛け合いで進む。マックの店舗もそうだが、その製品もテレビCMでおなじみなこともあり読み易く、非常に分かり易い。営業や広告のフィールドで仕事をしている人には参考にもなり、読み物としても楽しめるだろう。

人事部長と社長室長は入社に反対

   足立さんが日本マクドナルドに入社したのは2015年10月。同社は14年に期限切れ鶏肉使用問題がマスコミに大きく取り上げられ、のちに問題の鶏肉を使っていなかったことが分かるのだが、15年1月に異物混入騒動が持ち上がり同月の売上が前年比約4割近くダウンするという事態に陥った。また、足立さんが就いたマーケティング本部長の役職は当時「10年間で9人目」。火中の栗を拾うどころか、炎上状態のなかに飛び込むに等しかったようだ。

   外資系企業を渡り歩き経営幹部も務めた経験を持つ足立さん。ある企業では競合企業の製品を出し抜いて売上を伸ばし業績を急回復させた実績もあるが、それは進取の気性にあふれるパーソナリティーがなせるワザだった。一方、マクドナルドは「真面目で保守的なカルチャー」であり、周囲は「全然合ってない」とみる。入社に際しても人事部長と社長室長が反対したという。ところが足立さんは、最終面接前にマック店舗に乗り込み研修に入り、店長らがその働きぶりを高く評価。このことが副社長の耳に入り、一転、採用になったという。

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