コロナ禍のなか、株価がバブル経済以来の高レベルに上昇していることについて、会社経営者や役員、会社員らビジネスパーソンの7割超が「疑問や驚き」を抱えていることが、投資助言、経営コンサルティングを行っているエフピーネット株式会社(東京都新宿区)の調べでわかった。コロナ禍の実体経済や経済報道に対する意識調査を実施。2021年2月8日に発表した。
その一方で、経済など報道に疑問や違和感を持っていながらも、半数近くの人が、検証などの作業を行っていないこともわかった。
81%が実体経済「厳しくなっている」
調査では、「新型コロナウイルスの流行前の2019年12月と現在(調査時の2021年1月)を比べ、実体経済はどのようになっていると感じているか」を質問。「とても厳しくなっている」の32.5%と「厳しくなっている」の48.6%を合わせた、8割超が「厳しさが増している」と感じていた。「変わらない」は18%、「上向いている」と回答した人は0.9%だった=下の円グラフ参照。
調査したのは2021年1月末。新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年12月との比較で日経平均株価は10~20%上昇していた。調査では「調べずに直感で」と条件をつけ、日経平均株価が約1年前と比べてどうなっていると思うか聞いたところ、「10%~19%上がっている」と答えた人が20.7%、「10%~19%下がっている」が14.4%、「30%以上下がっている」は9.1%、という結果になった。24.3%が「わからない」と回答した=下の円グラフ参照。
この質問のあとで、2021年1月の日経平均株価が、2019年12月と比べて10~20%上昇している状況を明かし、「どのように思うか」聞いたところ、「懐疑的な印象を持つ」の39.7%と「驚いている」の31.5%を合わせた7割以上の人が、疑いや驚きを表明した。「妥当だと思う」は11.7%、「特に何も思わない」は17.1%だった。