トヨタに迫る3つの試練とは?...東洋経済「独走トヨタ」、ダイヤモンド「激変!大学」、エコノミスト「世界経済総予測」を特集

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   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。

  • トヨタを取り上げた(「週刊東洋経済」の特集から)
    トヨタを取り上げた(「週刊東洋経済」の特集から)
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日本経済全体に影響及ぼすトヨタ自動車の動向とは

   「週刊東洋経済」(2022年8月6日号)は、「独走トヨタ 迫る試練」と題し、自動車産業の覇者にして、日本経済を牽引するトヨタ自動車が直面する3つの試練をレポートしている。

◆1つ目の試練

   1つ目はコロナ禍などが引き起こした生産の不安定化だ。7月15日に千葉・幕張メッセで開かれた新型クラウンのワールドプレミアでは、豊田章男社長が壮大なプレゼンテーションがあった。

   ここで披露されたのは、国内専用車だったクラウンを今後はグローバルモデルとして展開。セダンだけでなくSUV(スポーツ用多目的車)など4つの車形をそろえ、米国や中国、中近東など40の国と地域で発売するというものだった。

   ところが、新型クラウンの発売時期は「2022年秋ごろ」である以外、決まっていないというのだ。「品質確保に時間を要する」として、受注を延期したという。5月に発売したばかりの電気自動車(EV)「bZ4X」のリコールと関連づける関係者の声を紹介している。タイヤを取り付けるハブボルトの構造が、新型クラウンとbZ4Xは同じで、不具合の原因が明らかになっていないのも異例だ。

   このように、生産面にさまざまな問題が生じているらしい。当初の生産計画に対し、実績が下ぶれる状況が続いているのが最大の問題だ。

   受注残は世界で約200万台にまで膨れ上がり、早期の解消は難しい、と見られる。にもかかわらず、トヨタでは5月から生産担当の執行役員が不在という状況が続いている。

   21年10月頃、年間1200万台という世界生産計画が浮上したが、従来の過去最高生産台数の908万台に比べると未曾有の数字。半導体不足などを考慮し、1100万台に引き下げられ、仕入れ先に提示された。

   ところが、サプライヤーからは「到底到達できる水準ではない」と戸惑いの声が相次ぎ、その結果、5月に「身の丈」として示した今期の世界生産計画が970万台だという。だが、この数字でさえ達成が難しいと見られ、サプライヤーとの間に隙間風が吹いているとも。

   「われわれとサプライヤーは一心同体」「1100万台は生産能力の確認」という生産・調達の責任者のインタビューを載せているが、生産計画と実績が乖離した状態の解消は難しいようだ。

◆2つ目、3つ目の試練

   2つ目の試練は、パートナー企業で生じる品質問題などアライアンスのリスクへの対応だ。

   具体的には、子会社・日野自動車のエンジン不正問題だ。量産に必要な型式指定を取得するための認証試験で不正行為を働き、エンジンの排出ガスと燃費をよりよい数値が出るように偽った。

   対象車種は出荷停止になり、一部の中型トラックはリコールになった。不正調査の終わりは見えず、トラックユーザーである物流業者からは「日野離れ」も起きているという。

   トヨタとの関係を持つ国内メーカーはほかにも、完全子会社のダイハツ工業をはじめ、スバル、マツダ、スズキがあり、こうした「トヨタグループ」の年間販売台数は国内の6割を超える。トヨタに依存するが、それぞれ課題を抱えており、グループの結束力が問われると指摘している。

   3つ目は販売会社との関係見直しだ。新車の納車が進まず、赤字になる販売店もあるという。展示車も十分に並べることができず、新車の代わりに中古車を並べる店も出てきているそうだ。

   トヨタは20年5月に販売チャンネルを超える全車種併売化に踏み切った。

   だが、一部車種に人気が集中したため、生産が追い付かず、納期が長くなる要因になった。トヨタは需給ひっ迫度やモデルの鮮度に応じてマージンを変動させる制度の導入を検討しているという。しかし、この施策はディーラーの選別にもつながりかねず、販社には警戒感もある。

   トヨタの動向は日本経済全体にも影響するだけに、こうしたトヨタについての分析記事は関心をもって読まれるだろう。

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