新型コロナが爆発的に広がっている中国では人口の80%、11億人以上が感染したという。
大丈夫なのか、中国? いったい、世界経済はどうなるのか。エコノミストの分析を読み解くと――。
中国の専門家「8割が感染したから第2波は起こらない」
いかに「白髪三千丈の国」中国とはいえ、「人口の約8割、11億人以上がすでに新型コロナに感染!」という衝撃的なニュースには世界中が驚いた。
直近の報道をまとめると、中国疾病予防コントロールセンターの疫学首席専門家の呉尊友(ご・そんゆう)氏は1月21日、「中国の人口の約80%がすでに新型コロナに感染した」という分析を中国のSNS「微博」(ウェイボー)に投稿した。
約80%といえば、人口約14億人の中国において11億人以上が感染した可能性があることになる。ただ、呉氏は春節の連休(1月21日~27日の7日間)にともなう移動が感染を広げる可能性はあるものの、すでに8割の人が感染しているため、「今後2、3か月の間に全国的に大規模な感染再拡大や第2波が起こる可能性は低い」という見方を示した。
呉氏は根拠を示さなかったが、人口の8割が感染したので、集団免疫を獲得したという意味なのかもしれない。呉氏は今年、国政助言機関の全国政治協商会議(政協)の委員にも選出された中国を代表する疫学の専門家。SNSへの投稿とはいえ、その見解は中国政府を代表する意味合いをもつとみられる。