2024年 4月 27日 (土)

注意されるのは嫌だし、目立ちたくないというZ世代の新人部下...どう育てる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE21(後編)】(前川孝雄)

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「共感」は「同意」とは異なる

   ただし、傾聴による「共感」は「同調・同意」とは異なります。上司の信念や考え方を無理に曲げる必要はなく、まず「違い」を認めればよいのです。そのうえで、受け止めた話の中身に応じて対話を進めていきます。

   その際に、簡単な質問に答える内容なら問題はありませんが、やや深い疑問や悩みへのアドバイスのためには、上司自身の内省や考え方の整理が必要な場合があります。ただ、必ずしも、上司の考えや常識が正しいとばかりとは限りません。相手に断言や助言をしてしまう前に、自分のアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)がないか、一歩立ち止まり考える機会をつくりましょう。

   ひとまず、Z世代の新入社員が「入社時の不安は誰にでもある健全なもので、自分も過度に心配しなくて大丈夫」「上司・先輩と積極的にコミュニケーションを取りながら、一歩ずつ仕事を覚えていけば解決できる」と考えられるようになれば安心です。

   不安の解消は、本人が新しい環境の中で前向きに歩みだし、自分自身で具体的な課題を一つずつ解決していくことで進んでいくものだからです。

※「上司力」マネジメントの考え方と実践手法についてより詳しく知りたい方は、拙著『本物の上司力~「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』(大和出版、2020年10月発行)をご参照ください。
※「上司力」は株式会社FeelWorksの登録商標です。


【プロフィール】
前川 孝雄(まえかわ・たかお)
株式会社FeelWorks代表取締役
青山学院大学兼任講師、情報経営イノベーション専門職大学客員教授

人を育て活かす「上司力」提唱の第一人者。リクルートを経て、2008年に管理職・リーダー育成・研修企業FeelWorksを創業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、「上司力研修」「50代からの働き方研修」「eラーニング・上司と部下が一緒に学ぶ パワハラ予防講座」「新入社員のはたらく心得」などで、400社以上を支援。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年働きがい創造研究所設立。情報経営イノベーション専門職大学客員教授、一般社団法人 企業研究会 研究協力委員、一般社団法人 ウーマンエンパワー協会 理事なども兼職。連載や講演活動も多数。
著書は『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)、『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『コロナ氷河期』(扶桑社)、『50歳からの幸せな独立戦略』(PHP研究所)、『本物の上司力~「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』(大和出版、2020年10月)等30冊以上。近刊は『人を活かす経営の新常識』(FeelWorks、2021年9月)および『50歳からの人生が変わる 痛快! 「学び」戦略』(PHP研究所、2021年11月)。

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