2024年 4月 20日 (土)

脳外科医は「逃げ道」作らない なんと大変なことか

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患者に全力で応えるのがプロフェッショナル

    医師が"言い切る"というのは凄いことである。それはあらゆる責任を負う覚悟をするということにほかならない。言い切ってしまうのは自らの医師生命を失いかねない危険なことだと言われたこともあるそうだ。

    言い切ることに対して恐怖は感じないのか? 番組でそう問われたとき、上山は「もちろん感じる」と答えたあと、「しかし」と言って続けた。

「"逃げ道"を作ることは、命をかけて頼ってくれる患者さんに対して卑怯な行為。患者は医者を信頼しきって手術台で目をつむる。それに答えられなかったら、自分が悪いんです」

    私は幸いにもまだ大きな病気にかかったことがなく、手術も受けたことがないので、患者の気持ちは多分よく分かっていない。しかし、患者が求めているのは、医者の腕前や設備の充実だけではないのだと思う。上山の患者に対する態度を見ていてつくづくそう思った。"大丈夫"と医師が一言言ってくれるだけで、患者の不安は和らぐにちがいない。そんな自分の不安までも取り除いてくれる医師こそ、今もっとも望まれている医師なのだろう。

    患者は誰もが不安を抱きながら、プロとしての医師に自分の命をゆだねる。それに対し、医者は"逃げ腰"で接してはいけない。全力で向かってくる者には、全力で答えていく。それが”プロフェッショナル”なのだろうと、上山を見て思った。

    プロフェッショナルは、何時でも人々の期待を裏切ることがあってはいけないということか。プロフェッショナルになることの、なんと大変なことだろうか。

    ※NHK プロフェッショナル 仕事の流儀「医者は人生を手術する~脳神経外科医・上山博康」(2006年12月21日放送)

文   慶応大学1年・がくちゃん
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