所得倍増の夢を追え(その時 歴史が動いた)
2007年04月09日21時57分

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昭和35年「10年で月給が倍になる」のキャッチフレーズで、総理大臣・池田勇人が打ち出した「国民所得倍増計画」。この計画の生みの親が大蔵省出身のエコノミスト下村治である。下村は貧しいがゆえに日本人は戦争へ突き進んでしまったとの歴史観から、貧困からの脱却を己の使命とする。しかし、朝鮮特需によって戦後復興は進んだものの、依然として国民の多くは貧しかった。そこで下村は、技術革新、すなわち新しいモノを生み出すことで経済の成長を狙った。計画は順調に進むかに見えた。ところが目標達成の土壇場で日本経済が失速する。その時下村が訴えたのは、戦後誰一人手を出さなかった禁断の経済政策だった。
番組情報:
その時 歴史が動いた
歴史上のある一瞬を「その時」と捉え、「その時」が訪れる前後を詳細にたどっていく人気歴史番組。今回の「その時」は昭和41(1966)年生活白書に国民の9割が中流と記された時。すなわち、「国民所得倍増計画」が達成された時だ。