2024年 4月 30日 (火)

働きバチが過労死? 他人ごとでない米養蜂事情

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「ミツバチは暮らしにくくなった」

   さらに、巣箱にあった花粉を調べたところ、予想を上回る50近い数の農薬が発見される。なかでも、ネオニコチノイド系の殺虫剤は害虫を駆除する力がきわめて強く、大規模農園の効率的な生産には役立つものの、一方ではミツバチの神経を破壊して方向感覚を狂わせ、巣に戻れなくさせる可能性をもつ劇薬だった。

   以上がミステリーへの「一応の回答」である。スタジオゲストの中村純・玉川大学ミツバチ科学研究センター教授は、「ストレスが思い浮かんだ」と述べる。どうやら、日米養蜂事情の違いがポイントらしい。(1)日本の養蜂家は上限100箱くらいまでの巣箱をよく面倒みているが、アメリカでは1人1000箱が普通で面倒みきれない(2)あちらは花から花への移動距離、時間が長くストレスがたまる(3)本来、1つの場所に巣をかまえて生活し、3、4キロの範囲にある植物の花を使い分けて生きるのに、アメリカでは同じ種類の花粉しか食べられず、免疫力が低下し、寿命を縮めている、等々。過酷な労働と環境の悪化がストレスをかけているようだ。

   アメリカのセイヨウミツバチにとって悲劇的なのは、近年、海外でアーモンドやメロンなど、ぜいたく品の需要が急増し、もっと働かされかねないことだ。そのための研究も進められている様子を番組は紹介する。

   中村教授は、「ミツバチは暮らしにくくなった、と思っているでしょう」と苦笑し、「消費者に、ミツバチと共存しているんだ、という意識が出来てくるといいと思う」と結んだ。

   同じ働く者として、身につまされる30分弱であった。

アレマ

*NHKクローズアップ現代(2008年6月12日放送)

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